白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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ボディ・チェンジ・ショップへようこそ!!
~始動編~






磯嶋美由紀(いそじま みゆき) 27歳 主婦
磯嶋愛菜(いそじま まな) 9歳 小学3年生

磯嶋陸(いそじま りく) 31歳 会社員




磯嶋家は夫・陸、妻・美由紀、長女・愛菜の3人家族。
都心部から少し離れた住宅街に、ローンで購入した一戸建てに住んでいる。



ある晴れた週末の日曜日の、まだ朝早い時間帯。
陸の会社は日曜のみ休み、愛菜は小学生だから日曜は当然学校は休み、美由紀は主婦なので、年中家にいる。なので、日曜日は一週間のうちで唯一、家族がゆっくり一家団欒できる日である。
だがしかし、そんな日であるにもかかわらず、陸はマイホームで一人で留守番していた。

陸は居間で横になってぼーっとテレビを見ていた。
陸「ふぁ~ああ・・・」
陸はテレビを見ながら豪快にあくびをした。
そしてテレビから視線を逸らして、壁にかかっている時計を見る。
陸「そろそろ美由紀と愛菜が帰ってくる頃かな・・・」
陸の妻である美由紀と、娘の愛菜は二人揃って、日の出とほとんど変わらないぐらいという、かなり早めの時間に外出していた。

陸はよっこらせっと体を起こし、テーブルの上に置いてあった紙を数枚まとめて手に取り、眺めた。
今、陸が見ているこの紙に書かれている場所が、美由紀と愛菜が早朝から向かった目的地である。

陸「『ボディ・チェンジ・ショップ』か・・・身体を入れ替えるなんて漫画みたいなこと、本当にできるのかね?」

陸は手にした数枚の紙を上から見終わっては次の紙をめくり、見終わっては次の紙をめくる、ということを何度か繰り返した。
ちなみにこの紙は、数日前に美由紀が家のパソコンからその『ボディ・チェンジ・ショップ』のHPにアクセスして、そのHPに載っていたことをそのままプリントアウトしたものである。
陸「まあ、HPだけ見ていたらそこそこしっかりしている店らしいけど。万が一の時の対応もちゃんとしてくれるみたいだし。値段もずいぶん安いけど・・・こんなのでほんとに儲けになるのかね」


『ボディ・チェンジ・ショップ』。
その名の通り、お互いの身体を入れ替えてくれる店らしい。場所は都心のとあるビルの中にあるらしい。しかも、ビルの外観からはそんな店があることは分からないよう、うまく隠されているらしい。完全予約制で、公式HPを介してのネット予約しか受け付けていない。かなり大人気らしく、予約もつねにいっぱいで、美由紀は登録したもののなかなか順番が回ってこなかったらしいが、最近ようやくその順番が回ってきたらしい。
それが今日だ。


こんな店があることを探し出した美由紀本人は、この店を利用することにかなり乗り気だった。娘の愛菜も同様に、ここ数日は「入れ替われる」ことをかなり楽しみにしていた。
しかし家族の中でたた一人、陸だけは乗り気ではなかった・・・というか、そんな店が実際にあるということを、半分以上信じていなかった。
まあ、無理はない。
『ボディ・チェンジ・ショップ』は一切宣伝をしていないため、全国的に知れ渡っているというわけではないし、ネット上でひっそりと知られているのみ。見たことも聞いたこともない店を、簡単に信じるわけにはいかない。くわえて、陸はかなり現実的な考えの持ち主だった。
しかしそんな陸とは対称的に、妻の美由紀は愛菜という娘を産んだ今でもどこか夢見がちな、少女らしい心を持ち続けている。一言でいうと、「ぽやーっ」とした性格なのだ。そんな美由紀は、「他人と入れ替われる」というボディ・チェンジ・ショップの存在を知ったとき、「入れ替わりたい」という欲望にかなり惹かれてしまったらしい。

陸からしてみればそんな怪しい店なんか行くな!と強く反対したいところだが、陸は陸で、子供が小学生になるぐらい長く結婚生活をしていても、いまだに美由紀に対してベタ惚れ状態だった。要は陸は美由紀を深く愛してるため、反対はしたいけど、できるかぎり妻のやりたいことをやらせたい、そんな気持ちもあって、今回のボディ・チェンジ・ショップ利用に関して、渋々ながらも承諾をしたのだ。

娘の愛菜も「入れ替わり」ができることを喜んでいた。ただ、愛菜はまだまだ幼いので、ほんとに「他人と身体が入れ替わる」ことをちゃんと理解していたかどうかは怪しい。
「よく分からないけど不思議な体験をしてみたい」という、「遊園地に行きたい」とかと変わらないような、子供らしい好奇心のほうが強いのだろう。


しかし、たった3人しかいない家族のうち、女二人はボディ・チェンジ・ショップに積極的に「行きたい!」といい、たった一人の男である陸はできれば「行くな」といいたい。
2対1と、陸にしてみれば数の上で負けている上に、女同士で仲良くされて、男である自分はなんだか一人のけ者になったような気分で、そのことから、陸はますます不機嫌にならざるを得ないのだった。


陸は持っていた紙を再びテーブルの上に戻すと、立ち上がって大きく伸びをした。
陸「ふぅーーー!まいっか、どうせこんな店インチキだろうし、美由紀と愛菜も今頃騙されてしょんぼりしながら帰ってきてるだろうし、なにか励ましてやる方法でも考えていたほうが建設的だな。幸い、まだ休日の残りはたっぷりあるし・・・みんなでどこかに行くとするかな」
と、いう風に、陸なりに物事を前向きに考えようとしていた、そのとき。



美由紀「ただいまーーーーーー!!」


玄関から大きな声がした。
陸「お、美由紀か?帰ってきたんだな」
居間にいる陸が、声のしたきたほう、玄関のほうを振り向く。

陸「・・・・・・美由紀、だよな?」
陸は二人が何事もなく無事帰ってきたことに安堵しつつ、ほんの少し感じた違和感のために、ちょっとだけ眉をひそめた。
玄関の向こう、家の外から美由紀の声が聞こえた。そのこと自体は別に不思議でもなんでもない。
外出していた美由紀と愛菜が帰ってきて、帰ってきたことを知らせるためにただいまの挨拶をした、それだけのことだ。
しかし、陸はほんの少し、多少の違和感を感じていた。
陸(美由紀にしては元気すぎるような・・・珍しく、ずいぶん浮かれているな)
さっきの声は、聞き慣れた美由紀の声だ。どこか間延びしたような、のんびりした声。・・・のはずだが、今聞こえた声はずいぶんハキハキしていて、声に張りがあった。どちらかというと娘の愛菜がしていそうなぐらいの元気さだ。
陸(・・・まぁそんなときもあるだろ)
たった1回の発声で違和感を感じていたらとても神経がもたない。
現実的なわりに細かいことをあまり気にしない楽天的なところも持っている陸は、「珍しく美由紀が大きい声を出した」という程度の認識で、そのこと自体は全く気にせず、スリッパを履いてスタスタと玄関のほうへ向かった。

玄関に付いた陸はスリッパを脱ぎ、草履に履き替えてコンクリート張りの床に降り、玄関のノブを持ってガチャリと勢いよく開けた。


陸「おー、美由紀、愛菜、おかえりー」
おおげさなようだが、愛する家族が外出から無事に帰ってきたらそれだけで嬉しい。満面の笑顔・・・というわけではないが陸は機嫌よく、玄関前に立っている妻と娘に声をかけた。

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美由紀「ただいまー、パパ!」
愛菜「た、ただいま、陸」

陸「・・・ん?」
なにか今違和感を感じたような。
そんな気がしたが、陸は気にせずそのまま続けた。
陸「どうだった?どうせインチキだったんだろ、でもまあ落ち込むなよ、これもまあいい経験だと思えば。それより、ちょっと休んだらみんなでどこかに行くか?」
と、陸は思っていたことを一気にまくしたてた。
陸はボディ・チェンジ・ショップがインチキだと決めつけていた。なので、美由紀と愛菜からも、残念がるような言葉しか聞けないと思いこんでいた。

美由紀「パパ、パパ!あたし、愛菜だよ!」
いきなり、おっとり顔の美由紀が元気かつハキハキした口調で陸に話しかけてきた。
陸「・・・・・・・へ?」
思わず陸は目を丸くして驚いてしまった。
美由紀はそんなハキハキした口調でしゃべらないし、なによりその言葉の内容に驚いた。
陸「な、なにを言ってるんだ美由紀?愛菜はこっちだろ?なあ愛菜?」
そう言って、陸は美由紀にしがみつくようにしてそばに立っている愛菜のほうへ視線を落とした。
子供の愛菜と大人の美由紀では身長にかなり差があるので、普通に立っている状態で陸が愛菜を見るとき、自然と、見下ろすような形になる。
しかし、同意を求めたはずの愛菜の口から出た言葉は、またもや陸にとって驚くべきことだった。
愛菜「あ、あの、陸、今はわたしが美由紀なの。あ、あんまりじっくり見ないで、こんなにちっちゃくなってて、ちょっと恥ずかしいから」
そう言って愛菜は顔を赤らめつつ、美由紀の身体の後ろに隠れるように少し後ろに下がった。
陸「へ?みゆ・・・き?」
もう驚きのオンパレードだった。
愛菜は両親大好きっ子で、陸をパパ、美由紀をママと呼ぶ。少なくとも、自分の父親を「陸」と呼び捨てたりはしない。

陸「え・・・じゃ、なんだ・・・ひょっとしてお前たち・・・」
陸は目を見開き、まだ少し呆けたような表情のまま、目の前の美由紀と愛菜を交互に指さしてみた。
愛菜「うん、そうね、わたしと愛菜は」
愛菜は子供らしくない大人びた口調で、
美由紀「入れ替わっちゃったのー!」
美由紀は一児の母とは思えないほどの無邪気な表情と声で、それぞれ陸の呼びかけに答えた。

陸「ま、マジ・・・だったのかあの店・・・」
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by irekawari | 2008-01-30 23:50 | 女同士入れ替わり