白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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<   2007年 10月 ( 19 )   > この月の画像一覧

WEB拍手メッセージのレス

WEB拍手メッセージのレスです。一週間近くお返事しないままでいてすみませんでした。
拍手押してくださった方、メッセージ書いて送信してくださった方、ありがとうございました!



10月19日のWEB拍手レス
7:41
>ねっぴです。私は動物園リクエストはしてません。イカすとは思いますがw
ねっぴさんとは別の方でしたか~、ねっぴさんは動物との入れ替わりが好きな傾向にあるかな、と思っていたので動物園リクエストもねっぴさんかな、と思ってしまいました、勘違いしてすみません(汗)。
わざわざ答えていただきありがとうございます~。
イカしますか~。私が書く話はいいかげんマンネリ気味かなと思っているので、動物との多人数入れ替わりとか、いろいろ新ジャンルに挑戦してみたほうがいいかも。



10月21日のWEB拍手レス
15:30
>いつも楽しく読ませていただいております。日記の中でもうひとつのサイトとありますがどちらにあるのですか
読んでくださってありがとうございます~。最近は全く入れ替わり話を書かなくなっていますが(汗)。

『男と女の身体が入れ替わるコスプレ写真館』

もうひとつのブログはここです~。
今までこっちから向こうに行くリンクは貼っていなかったのですが、今回正式に、右のメニューのリンクコーナーのところからも行けるようにしました。


18:16
>つむぎのオカン若すぎだろ常識的に考えてw まぁ、オイラがお姉さん顔好みなだけかもしれんが
ストレートなツッコミは見ていて気持ちいいですね!そしてツッコミ感謝です!
ツッコミ系のコメントってほとんどもらったことないので、どんなことでもツッコミ入れてもらえるのはとても嬉しいです。
あの絵は、女性の容姿はあまり気にせず「耳かきを持っている絵」なので入れた(無断転載した)のですが、女子高生の娘を持つ母親ならどんなに若くても30代だろうから、たしかにもっと老けていないとおかしいですね(汗)。
最近はエロゲとかで「娘と同年代と見間違えられるぐらい若々しい母親」をよくみかけるので、「老けすぎならともかく、若すぎなのであれば普通に許容してくれるだろう」とか甘い考えを抱いてしました(汗)。
私も、女性の見た目は「年下、幼い」よりは「年上、大人」なほうが好みです。でも「実年齢にそぐわない若々しい容姿」というのも、入れ替わり作品のような「見た目と中身のギャップ」が感じられて、好きな設定だったりします。



10月24日のWEB拍手レス
1:12
>他人の体で他人の母親に耳掃除をしてもらうというシチュはマニアックだけども良いですね
うおおおお!(感激の雄叫び)
自分ではこの設定はマニアックを通り越して、「こんな設定、自分以外で良いと言うような人いないんじゃないか」とさえ思っていたので、内容的なことでなにか言ってもらえるとは思っていませんでした。さらに、私が書いた話は「入れ替わり」より「耳掃除」のほうに重点を置いてしまっているので、あまり入れ替わり作品である必要性がないかも?とも思っていました。
なので、良いと言っていただけたのはとても嬉しいです!
異性と入れ替わった後、やる事がエッチなことだけではつまらないので、エッチ以外のことで気持ちいいことさせてみて、さらにそれを「他人にしてもらう」ということにすれば、「滅多に味わえないドキドキシチュエーション(意味不明)」な体験ができるんじゃないかなーと思って書いてみました。




10月27日のWEB拍手レス
18:25
>ぼくのマリー5巻なんかも微妙に該当かもです。念の為
「ぼくのマリー」、名前しか聞いたことなくて、作品は実際に見たことはないです(汗)。調べてみると、10年ちょっと前ぐらいの作品みたいですねー。全10巻みたいなので、5巻というと中盤ぐらいですね。
該当というのがなにを指しているのかよく分からないですが(汗)、男女の入れ替わりか憑依、あるいは女同士の入れ替わりか憑依なのでしょうか。アンドロイドも出てくるみたいなので、珍しい、人間とアンドロイドの入れ替わりがあったりするのでしょうか。
「微妙に該当」というのも気になりますね、完全な入れ替わりや憑依ではなく、精神同居だったり女体化だったり、すごく短期間な入れ替わりだったりするのでしょうか。
とりあえず探してみて、みかけたら見てみようと思います~。情報ありがとうございました!
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by irekawari | 2007-10-28 20:49 | web拍手お返事
「憧れの先輩の身体で耳掃除!!」の続編。






七宮つむぎ(しちのみや つむぎ)
七宮秋香(しちのみや あきか)

黒川達哉(くろかわ たつや)




高校三年生の七宮つむぎと、高校一年生の黒川達哉は、ある日階段から一緒に転げ落ちて、身体が入れ替わってしまった。
入れ替わってから一週間が経った。
すっかり、憧れの先輩の七宮つむぎの身体に慣れた、つむぎの身体の中の黒川達哉。
自室でくつろいでいると、「そういえば先輩の身体でまだ耳掃除していないな」と気付く達哉。






憧れの先輩の身体で、耳掃除をする。
当然、耳の中の耳くそを自分の目で見ることになる。
校内一の美人で、男子生徒憧れの的である、つむぎ先輩の耳くそなんて、おそらく誰も見たことがない。親しい友人でさえ、耳掃除しているところを見たりすることはないだろう。
でも、今は自分がつむぎ先輩だから、いくらでも見ることができる。
憧れの先輩といえど、人間だから、おしっこもすれば、うんこも出す。当然、耳の中には耳くそも溜まる。
清楚可憐な七宮先輩の身体から、そんな汚いものが出てくる。そんな光景は、おそらく世界中の誰も見たことがない。自分だけ。自分だけが、先輩の汚い部分も知っている。
つむぎの身体の中の達哉の心に、背徳めいた感情がわき、次第に興奮してくる。

つむぎ「よし、耳掃除してやるぞ・・・」
つむぎは机の上の綿棒の箱の中から綿棒を1本取り出し、耳の中に入れようとしたが・・・
つむぎ「うーん、待てよ・・・自分ひとりでやっても、なんかちょっと盛り上がらないなぁ・・・耳掃除ってそれだけでも気持いいけど、もっと気持ちよくなるには・・・やっぱ、誰かにやってもらうのが一番だよなぁ」
つむぎは持っていた綿棒をまた箱の中に戻し、椅子に座って腕を組んで、考え込み始めた。

つむぎ「そうだ!先輩のお袋!・・・じゃない、先輩のお母さん!先輩のお母さん、先輩に似ておっとりしてるし、先輩と仲良さそうだし、娘の頼みとあれば、案外あっさりとOKしてくれるかも・・・ものは試しだ、ちょっと言ってみようかな」
つむぎは、一階にいるであろう、母親の姿を頭の中に思い起こす。母親の名前は、七宮秋香。ここ一週間、ずっと一緒に住んでいるが、いつもニコニコしていて、怒っているところなど、1回も見たことがない。
つむぎ「先輩のお母さんなら、大丈夫そうだな・・・あんまり遅くなっても迷惑だし、善は急げだ!さっそく、行ってみよう」
つむぎはパジャマ姿のまま、とりあえず綿棒の箱を手に持って、1階への階段を下りていった。



秋香「耳掃除?いいわよ」
つむぎ「え・・・ほんとにいいんですの?」
秋香「ふふ、どうしたのつむぎ、お母さんに耳掃除してほしいから、そんなこと言ってきたんでしょ?」
秋香はにっこりと、穏やかな笑みを浮かべながらこちらに向かって話かけてくる。
その穏やかな表情と優しい声音だけで、心が安らいでくる。
つむぎ(う・・・やべぇ、先輩のお母さん、めちゃめちゃ素敵だ・・・大人の包容力っていうか・・・憧れるなぁ)
つむぎ「う、うん、そうですけど、わたしぐらいの年の子が母親に耳掃除お願いするのって、恥ずかしいことだって思われるんじゃないかと思いまして」
秋香「ふふふ、そうね、ちょっと子供っぽいお願いかもね」
つむぎ「う・・・やっぱり」
秋香「でもね、最近つむぎも大人になってきて、だんだん親から独り立ちしていっているみたいで、ちょっと寂しかったの。娘の成長を喜ぶべきなんでしょうけど・・・たまに、こうして昔みたいに甘えてきてくれると、親としてはやっぱり嬉しいのよ」
つむぎ「そ、そうだったんだ」
つむぎ(ふーん、母親の心理ってそんなものなのかな。でも先輩って今でも十分子供っぽいところあると思うけど)
つむぎ「えへへ、それじゃお母さん、お願いしますね」
つむぎは秋香に綿棒の箱を渡そうとした。
秋香「あら、綿棒でやるの?たしか、耳かきもまだあったと思うわよ。あなた、耳かきのほうが好きだったでしょ?」
つむぎ「え?あるんですの、耳かきなんて」
秋香「ちゃんと残ってると思うわよ。ちょっと待っててね、探してくるから」
つむぎ(俺も、耳かき派なんだよなぁ。でもいつの間にかどこかいっちゃって、つい綿棒ばかり使ってたなぁ。美人のお母さんに耳かきで耳掃除してもらえる!俺って、めっちゃついてるんじゃね!?)





つむぎ(うおおおおおおお!めちゃめちゃ柔らけええええええ!)

耳かきをみつけてきた秋香は、また居間に戻ってきた。
まず大きめのソファーに秋香が腰かけ、その膝の上に、つむぎが頭を乗せて寝転がる。
つむぎは、母親の秋香の膝枕のやわらかさに、心の中で感動の叫び声をあげていた。

秋香「ふふ、つむぎ、うつむいていたら耳掃除できないわ」
つむぎ「あ、ごめんなさい」
秋香「それじゃ、左からしましょうか」
つむぎ「う、うん。左・・・ね」
つむぎは秋香の膝の上で自分の頭を回転させ、左の耳が上に向くようにした。
秋香「んー、どれどれ・・・」
秋香は少し腰をかがめてつむぎの耳の中をのぞきこんだ。
秋香「あら、けっこう溜まっているわね。ふふ、だめよつむぎ、女の子なんだから、見えないところも綺麗にしておかないと」
つむぎ「う、うん、そうですね」
つむぎは声は平静を装っていたが、心の中では激しく興奮していた。なんだか、頬もやや赤くなっている。
つむぎ(うおおおお!も、もうすぐ俺の、いや先輩の耳の中に・・・先輩のお母さんの耳かきが・・・)
f0130334_2453077.jpg
秋香「それじゃ、いくわね」
つむぎ(うおっしゃあああ、来てくれぇぇぇぇ!)
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by irekawari | 2007-10-19 02:45 | 男と女の入れ替わり小説
8月17日のWEB拍手メッセージレスです。
最近ロクに入れ替わり話書いていないのですが(汗)、拍手押してくださった方、ありがとうございます~


8:54、8:55、8:57、9:08、9:09
>昨日拍手した者ですが、個人的には入れ替わって人になった動物がそのままで 続けます
>続き の行動(牛なら四つん這いで草を食べる)を取り、動物になった人はそれを見て恥ずかしく思う…
>という動物になった人は無視してるギャグ的な話が好きです。突然人がモーと鳴いたらどんなに愉快でしょ。
>観客もびっくり、自分の横にいた人がビクンと震えた次の瞬間、「モー」といいだす。しかしその人も動物と入
>入れ替わり、ついにはなぜか皆動物と入れ替わってパニックになる…というドタバタが好きです。

動物園の動物との入れ替わりということで、私は「暗い、重い、シリアス」な話しか思い浮かばなかったですが(汗)、明るいドタバタコメディっぽい話を希望されていたのですね~。

さらに詳しく、具体的なご意見を書いてくださってありがとうございます~。
入れ替わりが好きな方の、「こういう入れ替わりが好き」というご意見は、聞かせていただけるだけで楽しいですね。「こういう入れ替わりもあるのか~」という感じで、新たな入れ替わりの世界を発見できたりしますし。

動物になってしまった人間は極力描写しないようにすれば、とことん明るいギャグ話に出来そうですね~。入れ替わった本人にとってはたまったものじゃないですが、たしかに人がいきなりモーとか言ったり、草を食べ出したりしたらかなり面白いし、思わず笑ってしまいますね。さらに入れ替わるのは一人や二人ではなく、動物園にいる人間全員、となるとまさにパニック状態!その様子を想像してみると・・・すごいカオスな光景が浮かんできました(笑)。スケールの大きいところも、いいですね。
ただ、人間がいきなり動物みたいな行動をとる、だけではまだ少し弱いかな?とか思ったりします。
私は「エロいこと」と「恋愛」が好きだったりするので、その要素をちょっと混ぜてみて、例えば動物園に来ていたカップルのうち彼女だけが動物と入れ替わって、いきなり服脱いだり、他の人間の男に欲情したり求愛したりする。彼氏は彼女のそんな姿を見て、心変わりしてしまったと思いショックを受ける。カップルに破局の危機が!?・・・みたいな話を思いついたりしました。何の捻りもない設定ですが(汗)。

私は人間と動物の入れ替わりはそれほど好きではなかったりするのですが、いろいろ具体的な案があると、こういう風にしてみると面白いかも?とか思ったり、いろいろ想像してみるとわりと楽しくなってきました。




18:20、18:21
>私の勝手な意見ですが、私としては分かれている方が好きなんですよ。あっちはSS集という感じで好きです。
>すいません、言い忘れましたが、私はねっぴです

おお!ねっぴさんでしたか。
えっと、上の、動物園の動物との入れ替わりを希望されている方とねっぴさんは、同じ方なのでしょうか、それとも別々の方なのでしょうか。

私は向こうのブログは「画像つきで、文は短くてもいいから、いろんなシチュエーションで、とにかく数多く書く」ことに主眼を置いて書いていました。なので、まさに私が思い描いていたテーマそのものズバリを理解してくださっていて、さらに好きと言っていただけるのは、めちゃくちゃ嬉しいです。
しかし、こっちのブログもあっちのブログも極端にジャンルが違うわけでもないですし、「こっちは長編用、向こうは短編用」という分け方も、はっきりと私が明言したわけではないですし(汗)、見る人によっては不便なだけで、分けていること自体、意味の無いことになってしまっているのでは・・・とか思ったりもします。

でもいいにしろ悪いにしろ、はっきりとご意見を言ってくださるのは、とてもありがたいですし、励みにもなります。これから先、どうしていこうかな、という参考にもさせていただきます~。
ご意見ありがとうございました!
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by irekawari | 2007-10-18 23:54 | web拍手お返事
拍手を押してくださった方、ありがとうございます~
10月16日のWEB拍手メッセージレスです。

14:33
>長編でも短編でももう一つのサイトの方でもいいので、人と動物園の動物を入れ替えて下さい…
動物園の動物は基本的にかなり行動を制限されているから、動物になったほうはかなり不自由な思いをしてしまいますよね。そのテーマだけ聞くと、ずいぶん暗い話になってしまいそうで、あまりそそられる題材ではないかも(汗)。

例えば飼育係と、その飼育係が担当している動物が入れ替わる。その飼育係は動物をモノみたいにしか扱っていなかったけど、自分が動物になることで、今まで動物がどんな気持ちだったかを知る。飼育係が改心すると、体は元に戻っていた。飼育係は、以前より優しく動物に接するようになった。

ベタベタですが、救いのあるラストにしようとすると、こんな感じになるような気がします。

今まで大した扱いを受けていなかった動物が、人間になったことで今までの恨みを晴らす、復讐っぽい話でも、それはそれで面白そうな気がします。
とりあえず、明るい話にするか、暗い話にするか、でだいぶ話が変わってきますね。はっきりと「動物園の動物」と指定しているからには、動物が人間に復讐するような、暗い感じの話を見たいのだとは思いますが。





私はここのブログの他にもうひとつ、入れ替わり話を書いているブログを持っていますが、結局やっていることは同じなので、分けている必要もあまりないかも。見てくださっている方にとっては、ただ単に不便なだけのような気がしてきました。
向こう消して、こっち1本でいくようにしようかな・・・。
あとここも、しばらく休止して、続き物の続きを全部書き上げてから、復帰するようにしたほうがいいかな~とか、いろいろ考え中です。
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by irekawari | 2007-10-17 07:30 | web拍手お返事
拍手押してくださった方、ありがとうございました!
10月15日のWEB拍手メッセージのレスです!

2:12
>未完作品多すぎ☆
ぐはぁっ!(吐血)
「文章ヘタ」とか「ワンパターン」とか言われるより、今はそこをツッこまれるのが一番キツイです(汗)。

「皆さ~~ん、私は、まだ完結していない作品をまだこんなに溜め込んでいるですよ~うへへへへ」みたいな、意味不明な自虐コメント書いてしまって、自分で自分が恥ずかしいです(汗)。

もうここのブログでは「まだ完結していない話の続きを書く」ことに専念して、「最初っから続きを書くつもりがない、読み切りを前提とした話」は別のところで書こうかな、とか思ったりしています。まだ頭の中で思っているだけで、完全にそういう風に変えるかどうかはまだはっきり決めていないですが。
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by irekawari | 2007-10-15 19:50 | web拍手お返事
東方Project二次創作
魔館異変』
第7回


フランドール・スカーレット  姉のレミリアのことが好き。
レミリア・スカーレット  妹のフランから求められれば応えるが、本心では咲夜が好き。

十六夜咲夜(いざよい さくや)  主であるレミリアに、想いを寄せている。







咲夜に用件を伝え終えたレミリアは小脇に本を抱えたまま、そのまま自分の部屋のほうへ歩き去っていった。

その姿を最後までみつめていた咲夜はなんとも不思議な気持ちになった。
咲夜「お姉様、私を完全にさくやだと思ってるんだ・・・」
右手を目の前に持ってきて、改めてじっくり見てみる。
今のこの手は自分の手ではなく、咲夜の手。
手だけではない。姿全体が、実の姉のレミリアが見ても「咲夜だ」と思うほど、今の自分は十六夜咲夜になってしまっているのだ。
自分が自分ではない。そんな、例えようもないほどの不安が、咲夜の中のフランの心に焦りを生じさせていた。
咲夜「ほんとうの『私』はどうなってるんだろう」
咲夜は足早に、また地下への道を急ぎ始めた。



咲夜「うわぁ・・・私が居る・・・」
咲夜は目を見開き、軽く息を呑んだ。
地下のフランドールの部屋に着いた咲夜は、ベッドの上の大きなふくらみを発見し、そのふくらんでいる部分の上に覆い被さっているシーツを両手でつかんで、勢いよく払いのけた。
そこには、まさにまだ幼い「子供」といった容姿のフランドール・スカーレットが、うずくまり、丸まった姿勢のまま眠っていた。
自分はここにいるのに、目の前にも自分がいる。なんだか悪い夢を見ているようだった。
咲夜「い、生きてるよね、この私って・・・」
さっきからピクリとも動かない自分の身体を見て、咲夜は少し不安になってきた。
自分もベッドの上に乗り、フランの口元に自分の耳を近づけて、呼吸音を聞いてみる。

すー、すー。

どうやら息はしているらしい。
念のため、手首をつかんでみたり、少女らしい、膨らみなど全くない胸なども触ってみた。ちゃんと心臓は動いているようだし、脈も正常だ。どうやら、この目の前に居るフランドールは、正常に生きてはいるようだ。
自分の身体に、特に異常がないことを確認した咲夜は、とりあえず安心した。
そして、さきほど厨房で浮かんだ疑問がまた思い起こされた。
咲夜「私がさくやになってるってことは、さくやは私になってる・・・のかな?」
咲夜は、ベッドで眠ったままのフランの顔に自分の顔を近づけ、凝視してみた。
何度ながめても、やっぱりこれは、自分の、フランドールの顔である。
しかしながら、今の自分も、外見は十六夜咲夜ながら、中身はフランドール・スカーレットである。
そうなると、逆に、ここに居るフランドールの中には、十六夜咲夜がいるのではないか。
そう考えた咲夜は、とりあえずフランに声をかけてみた。
咲夜「さくや、さくや、そこにいるの?私の中に入っているの?私の中にいるのなら、返事をして」
声をかけてみたが、目の前のフランには、全く反応がない。寝言を漏らしたりもせず、身じろぎひとつしない。
咲夜「さくや、さくやったら!いないの?いたら、返事をしてよ!」
声をかけるだけでは効果が薄いと思った咲夜は、寝ているフランの肩を両手でつかんで、ぐらぐらと身体を揺らしながらまた声をかけてみた。その声のかけ方も、さっきより幾分、荒くなっている。
しかし、そこまでしても、やはりフランからの反応はなかった。
咲夜「私の中にはいないのかな・・・じゃあひょっとしてさくや、こっちにいるの?」
咲夜は無意識に自分の胸元のあたりを触っていた。

自分が別人になる、という事自体、信じられない事だったが、現実にこうして起こっているので、それはもう信じるよりほかにない。では、自分は今どういう状態なのか。気ままに、自分の思うようにしか生きてこなかったフランにとって、物事を論理的に考えるのは、やや苦手な作業だ。

原因は分からないが、今の私は私ではなく、なぜかさくやの身体の中にいる。
ではさくや本人はどこに行ったのか。
私と入れ替わるように、私の身体の中にいるのかと思ったが、呼びかけても返事はない。ただ単に、深い眠りの中にいるだけなのかもしれないが。
ということは、さくやはまださくやの身体の中にいる、ということなのだろうか。
さくやというひとつの身体の中に、さくやと私、二つの精神がある?
それもずいぶん、奇妙な現象だ。
とりあえずまた、呼びかけてみよう。返事があるかもしれない。

咲夜「さくやー、さくやー、こっちにいるの?いたら返事をして」
咲夜はフランドールの部屋の中で、一人立ったまま、自分の胸のあたりや頭のあたりを手で軽く叩いたりしながら、自分に向かって声をかけてみた。
端から見ているとヘンな人にしか見えないが、本人はいたって真剣だ。
咲夜(さくやー、さくや、いるの?私と一緒に、この中にいるの?)
咲夜は声に出すほかに、頭の中で念じて、この身体の中にいるかもしれない、咲夜の心に何度も呼びかけてみた。
しかし結局、咲夜からの返事はなかった。

咲夜「ふー、疲れちゃった。もー、さくやったら、まだ寝てるのかな」
咲夜への呼びかけに疲れた咲夜は、ベッドにどっかと腰を下ろし、大きく息を吐いた。
ベッドに腰かけた咲夜は、その姿勢のまま、まだ眠ったままのフランドールの頬のあたりを、なんとはなしに撫でてみた。
咲夜「・・・まだ寝てるんだよね、さくや。そのうちきっと、起きてくるよね」

咲夜の中のフランの脳裏に、咲夜が姉のレミリアを抱き締めている光景がよみがえる。
フラン(さくやは私の、私だけのお姉様を取ったんだ・・・でもそのさくやも、今はいない・・・ずっと、ずっとどこかで寝ていればいいんだ。お姉様が私じゃなくてさくやを好きなら、今のさくやはこの私。・・・そうよ、お姉様が好きなのは、いつでもこの私でなきゃいけないのよ・・・)

咲夜の中のフランは、これはチャンス、と考えた。
姉のレミリアは自分ではなく、実は咲夜のことが好きだった。今やフランにとって咲夜は「邪魔者」でしかない。しかし、現在、その咲夜本人は行方不明、代わりに自分が咲夜その人になっている。
咲夜「今は私がさくやなんだから、お姉様もまた、私を好きになってくれるよね」
フランの頭の中は、姉のレミリアに愛してもらいたい、という思いだけでいっぱいだった。子供らしいひとりよがりな、しかし、たしかにまっすぐな思い。フランの中で、恋敵へと変貌した咲夜への気遣い、いたわりといった心情は、紅魔館の周りに漂ってる霧ほどに薄くなっていた。

咲夜「そうよ・・・お姉様は私だけのもの・・・」
咲夜は口の端を吊り上げて笑みをうかべながら、ベッドから立ち上がり、手足を抱えて丸まった姿勢になっていたフランを抱き起こし、フランの手足をまっすぐに伸ばすようにしながら、きちんとした格好にフランを寝かせ直した。
ベッドの上のフランドールは、相変わらずすやすやと寝息だけを立てながらピクリとも動かず眠り続けている。
咲夜「さくやはここで大人しくしていてね。ふふ、さっそく、お姉様に会いに行こうっと」
咲夜本人がどこに行ったかは分からないが、とりあえず自分の身体の中に居るであろうと仮定して、咲夜の中のフランは、ベッドの上のフランドールの身体に声をかけ、自分の部屋を出ていこうとした。

咲夜「・・・あれ?」
部屋を出て行こうとした咲夜の足が止まる。
咲夜「お姉様になにか言われたような気がするけど・・・なんだっけ」
レミリアのことばかり考えていた咲夜は、レミリアに関することで、少し前に「なにか」あったような気がして、それを思い出そうとしていた。
咲夜「えーと、えーと、あ!そうだ・・・」
額に手を当てて記憶をさぐっていた咲夜は、なにかを思い出したようにはっとした表情に変わる。と同時に、少しだけ顔が青ざめた。
咲夜「思い出した・・・私、お姉様に紅茶入れてきてって頼まれたんだ。どうしよう・・・私、お茶なんて入れたことない」
咲夜の身体になったフランに、最初の壁が立ちはだかっていた。
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by irekawari | 2007-10-14 23:49 | 女同士の憑依・乗っ取り
東方Project二次創作
魔館異変』
第6回





フランドール・スカーレット  レミリアの妹、吸血鬼。約495歳。
レミリア・スカーレット  フランドールの姉、吸血鬼、紅魔館の主。約500歳。

十六夜咲夜(いざよい さくや)  人間、紅魔館のメイド長。10~20歳?






レミリア「・・・咲夜、私はいつ貴女の姉になったのかしら」
レミリアが、訝しむような視線を咲夜に向ける。声を掛けてきたときはくだけた表情だったが、今は相手を見定めるような真剣な表情に変わっている。
咲夜「え、えっと、その」
咲夜は焦った。目が覚めたら別人になっていた、という今のこの事態だけでも訳が分からなくて頭の中で納得できていなかったのに、この状態で誰かに会ったときの対応なんて、露ほども考えていなかった。
選択肢は2つ。
実の姉に、今起こっていることを素直に話すか、あるいは、咲夜になりきるか。

咲夜「ご、ごめ・・・す、すみません、お、おね・・・お嬢様」
とりあえず咲夜になりきったつもりで、返事をしてみた。
姉に今起こっていることを打ち明けても良かったが、さっきの事もあるし、素直に姉の前に出るのがいやだったということもある。
咲夜(さ、さくやってこんなしゃべりかただったような・・・あ、合ってるかな)
フランドールは生まれてから約495年間、姉と一緒に「お嬢様」として扱われてきた。なので、敬語というのものをしゃべったことがない。せいぜい、姉のレミリアを「お姉様」と様づけで話すぐらいである。
今の発言が、フランドールが生まれて始めて口に出す、敬語だった。ただし、それは「咲夜の口」から出たものであるが。

レミリア「ふふふ、冗談よ」
真剣な表情だったレミリアが、突然表情をゆるめて、明るく話しかけてきた。
レミリア「うっかり私の呼び方を間違えるぐらい慌てて、どこに行こうとしていたの?」
咲夜「え、えっと、それは・・・」
咲夜は思考をフル回転させて言い訳を考えた。495年間気ままに生きてきて、今ままで一番頭を使っている気がする。
ふと視線を逸らした咲夜の視線の先に、窓の外の灰色の景色が映る。今日は朝からずっと小雨が降っていて、今もやまずにずっと降り続けている。パラパラという乾いた音も、窓ごしに聞こえてきている。
これだ。
咲夜はとっさの言い訳を思いついた。
咲夜「洗濯物が雨に濡れてしまっているので、それを取りにいこうとしていたのです!」
咲夜は顔には冷や汗をかいていて、声は少しうわずってしまっている。見るからに怪しい。
レミリア「洗濯物・・・ね、たしかに外は雨が降っているけど、この雨って朝から降っているわよ。昨日の晩から洗濯物を干し続けていたというの?」
咲夜「そう・・・なんです、他の仕事に気をとられていて・・・つい」
咲夜はゆっくりと、かみしめるようにして言葉を続ける。油断すると、敬語以外の、普段の口調で話してしまいそうになるからだ。
レミリア「貴女にしては珍しいミスだけど、貴女には館の全ての仕事を任せているし、それらの仕事の一つをうっかり忘れることも、そりゃあるでしょうね」
咲夜「はい、ごめんなさ・・・すみません」
咲夜は頭をぺこりと下げて謝る。
レミリア「まあ、そんなことなら別にいいのよ。貴女が慌てているぐらいだから、なにかよっぽど大きな事件でも起きたのかと思ったわ」
フランの魂が咲夜の身体に宿っている今のこの事態は、事件といえば事件だろう。だがフランは、とりあえず今は姉のレミリアにこのことを打ち明けないでいようと思った。
咲夜(とりあえずお姉様は信じてくれたみたい・・・よかった)
咲夜は心の中で安堵の溜息をついた。
レミリア「引き留めて悪かったわね、もういいわ、早く行きなさい。洗濯物が濡れてしまうのでしょう?」
咲夜「はい、そうする・・・そうします」
レミリア「あ、それと」
咲夜「はい、なん・・・なんでしょう」
レミリア「今から私、しばらく自分の部屋で読書しているから、いつでもいいからお茶入れてきて」
さっきまで慌てていたので気付かなかったが、改めて見ると、レミリアは脇に数冊本を抱えていた。
紅魔館の地下には、ヴワル魔法図書館という、巨大な図書館がある。
おそらく、レミリアはその図書館に行ってきて、今はその帰りなのだろう。
咲夜「わ、分かりました」
頼まれ事をされてしまった。
今の自分は姉と妹という関係ではなく、主と従者という関係なので、頼まれ事をされて断るわけにもいかない。
お茶を入れる・・・現役お嬢様のフランにそんな高度なことができるかどうか不安はあったが、今はとりあえずはい、と返事をする以外に選択肢はない。
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by irekawari | 2007-10-13 23:56 | 女同士の憑依・乗っ取り
東方Project二次創作
魔館異変』
第5回




フランドール・スカーレット  レミリアの妹、吸血鬼。約495歳。
レミリア・スカーレット  フランドールの姉、吸血鬼、紅魔館の主。約500歳。

十六夜咲夜(いざよい さくや)  人間、紅魔館のメイド長。10~20歳?






咲夜「ひえええええっっっ!?な、なにこれ、私が、さくやになってる!?」
咲夜は自分の両頬に両手を当て、厨房の壁の窓ガラスに映る自分の姿を見て、目を見開き、やや顔面蒼白になりながら驚いている。

目を覚ました咲夜はなにやら自分の身体に違和感を感じた。
それがなんなのかはすぐには分からなかったが、ふとした拍子に窓ガラスに映る自分の姿を見て、その違和感の正体に気付いたようだ。

咲夜「こ、こんなことってあるの!?でも・・・この服も、身体も、この顔も、たしかにさくやだし、声は・・・なんかよく分かんないけど、さくやの声のような気がするし・・・」

咲夜はさらに窓ガラスに近寄り、自分の今の姿をはっきりとみつめる。
窓ガラスに映る自分の顔が自分のものではなく咲夜の顔で、しかも自分が顔を動かしたり目を閉じたり開いたりすれば、窓ガラスに映る咲夜の顔も、その通りに顔を動かしたり目を閉じたり開いたりしている。それはなんとも言えず、奇妙な感覚だった。

咲夜「どうしよう、お姉様に相談したほうがいいかな。でも・・・」
咲夜の脳裏に、数時間前の咲夜が姉を抱き締めている光景が浮かんでくる。
そのことを思い出すと、まだすぐには今まで通り姉と顔を合わせることができない。
咲夜「そういえば・・・私がさくやになってるってことは、さくやは今どうなってるんだろ。ひょっとして、さくやは私になっちゃてるのかな?」
そう思った咲夜はとりあえず、自分の部屋・・・地下のフランドールの部屋に向かうことにした。
自分はさっきまであそこで眠っていた。
ならば、本当の自分もまだそこに居るはずだ。
咲夜「で、でも、ここってどこだろう。厨房なんて、来たことないから館のどのへんなのか分からない・・・」
フランやレミリアはお嬢様なため、自分で食事を作ったりすることがない。全部、咲夜たちメイドがしてくれるからだ。
なので当然、厨房に入ったりすることもない。
咲夜「とりあえず下に下に行けば、地下に辿りつくよね」
厨房を出た咲夜は階下への階段を探して、廊下を進んでいった。

レミリア「あら?咲夜、ちょうどよかったわ」
廊下を進んでいた咲夜は廊下の角を曲がってすぐのところで、この紅魔館の主であるレミリア・スカーレットと出くわした。
咲夜「お、お姉様!?」
レミリア「・・・お姉様?」
まさか誰かに会うとは思っていなかった咲夜は、思わずいつものように「お姉様」と口に出してしまっていた。
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by irekawari | 2007-10-12 23:55 | 女同士の憑依・乗っ取り
東方Project二次創作
魔館異変』
第4回




フランドール・スカーレット  レミリアの妹、吸血鬼。約495歳。
レミリア・スカーレット  フランドールの姉、吸血鬼、紅魔館の主。約500歳。

十六夜咲夜(いざよい さくや)  人間、紅魔館のメイド長。10~20歳?





パラパラと、乾いたような静かな雨の音が聞こえてくる。
(まだ雨降ってるんだ・・・)
まどろむような眠りの中にいたが、雨の音を聞いていたら、だんだん意識がはっきりしてきた。
(今日はお外行けないな・・・)

吸血鬼であるフランは、大量の水が苦手なので、雨が降っていると、外に出ることができない。
たとえ晴れていても、吸血鬼の弱点のひとつである日光を浴びることになるので、日傘無しで外に出ることはできない。
フランは吸血鬼であるため身体能力は高いが、外に出て遊んだりすることに適している身体とはいえない。
だから、フランは生まれてから約495年間、ほとんど外に出たことがない。
でも、ほとんど不自由に感じたことはない。
この館には、大好きな姉がいつも一緒に居てくれるのだから。




そろそろ、怒りの感情もだいぶ静まってきた。
少なくとも、今目の前に咲夜が現れても、即、破壊してやろう、という物騒な考えは浮かんだりしないだろう。
(それにしても・・・なんかゴツゴツしてる・・・?このベッド、こんなに固かったかな・・・)

咲夜「!」
気を失っていた咲夜は急に目を開け、床に手をついて上半身を起こした。
咲夜「あ、あれ?どこ、ここ・・・?」
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by irekawari | 2007-10-11 23:52 | 女同士の憑依・乗っ取り
東方Project二次創作
魔館異変』
第3回




紅魔館の地下にある、フランドールの部屋。
ここには吸血鬼であるフランのための、長期睡眠用である棺桶と、一晩程度眠る用の普通のベッドの、両方が置かれている。
軽いスキンシップではあるが、メイドの咲夜が姉のレミリアを後ろから抱き締め、レミリアも咲夜の手を握り返し、さらにはお互い気持ちが通じ合っているかのように頬を赤らめ、恋する表情を見せていた二人の姿を目撃してしまったフランは、居ても立ってもいられなくなり、その場から逃げ出すように走り去っていた。
気がつくと、地下の自分の部屋にいて、いつもの私服のままベッドにもぐりこみ、シーツを頭からかぶってぎゅっと身体を丸め、うずくまっている。

シーツをかぶったままうずくまるフランの頭に、いろんな思いが交錯する。

なぜあそこから逃げるように自分の部屋まで帰ってきてしまったのだろう。
あのまま中に入って、いつものように「お姉様、さくや、おはよう」と声をかけてもよかったんじゃ。
でもお姉様もさくやも、私の知らない表情をしていた。
お互いを思いやっているような、優しい表情。
お姉様は私がちょっとワガママなお願いしたり、軽いいたずらをしたりしても、ちょっと困った顔をするぐらいで、ほとんどの場合、にっこり笑顔で応えてくれる。
お姉様は優しいから、さくやにも、ぱちゅりーにも、めいりんにも、笑顔を見せる。
でも「好きだ」って気持ちを表してくれているあの表情は、妹の私にだけ向けていてくれているのだと思っていた。

でも、そうじゃなかったんだ・・・。








コンコン。

フランの部屋のドアを軽くノックする音が聞こえる。
フランはその音を聞いてビクッと大きく身体を震わせた。
フラン(だ、誰?お姉様?それともさくや?)

咲夜「妹様?起きていますか?」
ドアの向こうから聞こえる声の主は、咲夜だった。
よりによって、今のフランが一番会いたくない相手だった。
フラン(お姉様が好きでいてくれるのは、私だけのはずだったのに・・・お姉様は、私にだってあんな表情は見せてくれたことがない・・・私の知らないところで、お姉様とさくやはそんなことしてたんだ・・・さくやが、さくやがお姉様をとったんだ・・・)
フランの中に渦巻く黒い感情は、姉のレミリアではなく咲夜に向けられていた。
咲夜「妹様?まだ寝ていらっしゃるのですか?今日は起きてこられるとお聞きしていたので、お食事の時間が近いことをお知らせに来たのですが・・・」
フラン「お・・・起きてる!でも・・・今日はここから出ない!ほっといて!」
フランはシーツをかぶったまま、叫ぶように大声で返事をする。その声に、若干怒りの感情を含ませながら。
咲夜「そうですか?・・・妹様、もしかして具合が悪いのですか?軽い症状なら私が診てさしあげますし、よければお薬などもお持ちしますが・・・」
フラン「いい!いらない!わ、私は正常だから、早くどこか行って!!」
咲夜「そ、そうですか。それでは私はこれで失礼しますが、もし本当に具合が悪いようでしたら、いつでもお呼びくださいね」
フラン「わかった・・・から、早く行って」
咲夜「はい、それでは失礼します、妹様」

コツコツと、廊下を歩く咲夜の足音が、だんだん小さくなっていく。

まだシーツを頭からかぶったままのフランは、安堵の溜息をついた。
危なかった。
あと少し咲夜の声を聞き続けていたら、ドア越しにでも攻撃を仕掛け、咲夜を跡形もなく「破壊」してしまっていたかもしれない。
咲夜は人間だが、幻想郷の妖怪たちとも渡り合えるぐらいの実力の持ち主なので、まともに戦えば、フランとて一撃で倒すことは不可能かもしれない。
しかし、咲夜は自分が仕えている主の妹が自分を襲ってくるなんて思ってもいないだろう。
身構えていなければ、対応も遅れる。
さっきのドア越しの会話のときに、フランが奇襲を仕掛ければ、いかな咲夜とてひとたまりもなかっただろう。
本当にそれを実行してしまいかねないほど、フランの感情は高ぶっていた。

フラン(さくや・・・私のこと心配してくれていたな・・・)
メイドとして、仕事の中の一貫として、うわべだけの言葉ではないことは、さくやとそれなりに長く付き合っているフランにも分かる。咲夜はよく気がつき、さりげない心遣いを忘れない。
そんな咲夜を嫌いなはずがない。
が、今は咲夜のそんな一面すらもねたましく思える。
自分はまだ子供で、お嬢様育ちなものだから、そんな細かい気遣いなどできない、したことがない。
でも、咲夜はそんな自分にないものを持っている。

お姉様は、そんな咲夜のことが好きになったのだろうか。
子供っぽいワガママなことしか言わない自分には、妹としては接してくれるかもしれないが、本気の「好き」の対象にはならないのかもしれない。

フラン(ううん・・・お姉様はもう・・・完全にさくやのことを・・・)

さっきこっそりのぞき見してしまった、姉と咲夜の二人きりの光景がフランの脳裏に甦る。
それと同時に、またフランの中に黒い感情が爆発的に湧き起こってくる。

フラン(私の大好きなお姉様を取るなんて・・・さくやなんて、さくやなんていなくなればいいんだ!)
久しく忘れかけていた破壊衝動がフランの身体を包み始める。
シーツを頭からかぶったまま顔をあげたフランの目からは、滝のような涙がこぼれている。
手を固く握り、奥歯を強くかみ、唇をかみしめる。
しかし、あと一歩のところを、フランの理性がひきとめる。
フラン(だめ・・・こんなこと考えてるから、お姉様は私じゃなくてさくやのことを・・・こんなままじゃ、お姉様は私のことなんか見てくれない・・・)
フランはシーツをかぶったまま、ベッドに肘をついて自分の顔を両手で覆う。

フラン(さくやみたいになりたい・・・私がさくやみたいな素敵な女性だったら、お姉様も私のことを好きになってくれるかな・・・)

フラン(うーん・・・・・・さくや・・・・・お姉様・・・・・・)

いいかげん、頭の中だけで思考を続けていたため疲れてきたのか、フランの頭の中がだんだんまどろんできた。
数分の後、フランはシーツを頭からかぶったまま、眠りについた。







咲夜「妹様はなんでもないって言っていたけど、やっぱりちょっと心配ね。また後で様子を見に行ってみましょう」
咲夜は紅魔館の中にある広い台所に居た。
咲夜「お嬢様は読書をするって言っていたわね。紅茶のいいのが入ったから、今日はそれをお出ししようかしら」
咲夜がカップや紅茶の葉を用意しようとしていたところ、急に、眠気が襲ってきた。
咲夜「ん・・・あれ?な、なに・・・?」
足元がふらつく。
頭の奥にずきっとにぶい痛みが走る。
咲夜「立っていられない・・・な、なにが起こって・・・・・・・」
こめかみの部分を片手で押さえながら、咲夜はふらふらと身体を揺らしたあと、膝をつき、肩からぱったりと床に倒れこんでしまった。
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by irekawari | 2007-10-10 23:53 | 女同士の憑依・乗っ取り