白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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たいむ☆とらぶる

たいむ☆とらぶる




紗東水季(さとう みずき) 16歳
紗東ゆかり(さとう ゆかり) 36歳

紗東俊夫(さとう としお) 36歳
二階堂宗士(にかいどう そうし) 16歳



水季「わー、お母さんもお父さんも若い!これっていつのときの写真?」
紗東水季は母親のゆかりと一緒に、古い写真のアルバムを見ていた。
ゆかり「私が二十歳のときだから、16年前ね。1988年8月8日。8が並んでいる日だったからよく覚えているわ。このデートのときに、あなたを授かったのよ」
水季「え?そんなにはっきりと、このときだって分かるの?」
ゆかり「ふふ、私もあの人も、ちょっと古風な考えの持ち主だったから、結婚前に一度あっただけなのよ。その初めてのときに、あなたを授かったってわけね」
水季「えー、じゃあお母さんとお父さんって出来ちゃった婚ってこと?」
ゆかり「んー、そういうことになるわね」
水季「ふーん、そんなのも初めて知ったよー。別にショックってわけじゃないけど、ちょっと驚いたかな」
ゆかり「あ、そうだ、思い出したけど、この日、あの人とのデートに行く前に、事故にあいそうになったところを、ある女の子が助けてくれたのよ」
水季「えー、事故?お母さん、昔からぼーっとしてたんだ。助けてもらったってことは、別に怪我もしなかったんでしょ」
ゆかり「そうね、怪我はなかったけど、あの子の助けがなければ、私、死んでいたかもね。命の恩人なのに、名前も忘れてしまったわ。そういえば、ちょっと今のあなたに似ていた気がするわ」
水季「へー、あたしに似てたの?面白い偶然もあるものねー。あー、あたし、二階堂の奴に呼び出されてるんだった!お母さん、ちょっと出かけてくるね!」
ゆかり「はいはい、気を付けて行ってらっしゃいね」
ゆかりはアルバムをしまいながら、扉を開けて出て行こうとしている娘に向かって手を振った。





学校についた水季は、発明同好会が使っている木造の小屋の中に入った。
水季「うわ、二階堂、なによこれ!」
宗士「ふっふっふ、聞いて驚きたまえ。これこそが僕が発明したタイムマシンだ!」
眼鏡をかけて、一応顔は美形の部類に入る男がなにやら決めポーズをとって水季に向かって得意気に話しかけてきている。
二階堂宗士。発明同好会の会長にして唯一の同好会会員。
ついでに水季の幼馴染みでもある。

水季「た、タイムマシン!?あんた、いよいよ頭おかしくなっちゃったの!?」
宗士「失敬な。僕はついに完成させたのだよ、時間の流れを自由に行き来できる装置を!これで過去へ行くことも未来に行くことも可能になったわけさ!」
窓のついた超巨大ドラム缶。
そう表現するのが一番しっくりくるような、奇妙な形状の物体を背に、二階堂宗士は両手を広げて自分に酔いしれたように弁をふるう。
水季「・・・あたし頭痛くなってきたから帰るわね」
宗士「待ちたまえ!僕のもっとも身近な友人代表として、君はこのタイムマシンの実験同伴第一号として選ばれたのだ!光栄に思い給え!」
水季「実験同伴!?なにふざけたこと言ってんのよ、そんな危なっかしそうなモノ、見てるだけでもいやよ!」
宗士「うーん、仕方がない。あんまりこんなことはしたくなかったのだが・・・」
宗士はスプレーの缶のようなものを取り出し、水季に向かって内容物を吹き付けた。
水季「に、二階堂、あんた絶対後で殴る・・・」
水季は怒りで拳をわなわなと震わせながら、ゆっくりばったりと、床に倒れ込んだ。

水季「う、うーん」
水季は目を覚ました。
なにやら四方が鉄製の壁に囲まれた、狭い空間の中にいる。壁のあちこちには、なにやらわけのわからない機械類がぎっしりと詰まっていて、その中にあるスイッチ類を、宗士がパチパチとせわしなく操作している。
宗士「起きたかね?それでは、そろそろタイムワープを開始する。時間を移動するときの感覚の感想も聞きたいので、目が覚めるまで待っていた」
水季「とりあえず最高に気分悪いわ。後で絶対殴ってあげるから覚悟しなさい」
宗士「はっはっは、それではタイムワープ開始!」
宗士がメインスイッチらしきボタンを押すと、窓の外の景色が、激しく歪んだ。



水季「うげ・・・気分悪い・・・吐きそう・・・」
宗士「せっかく人類史上初の時間移動に成功したというのに、その暗い顔はなんだね?今君は歴史の生き証人になっているのだよ!」
水季「なりたくないわぁ!そんなもん!このアホーーーーっっ!!」
ガスッ
宗士「げふぐぶぅっ!」
水季の右ストレートをくらった宗士は軽く数メートル吹き飛んで、地面を転がった。
宗士と水季は既にタイムマシンの外に出ていた。

宗士「あたたたた。君の手の早さは小さい頃からちっとも変わっていないな」
水季「あんたのその人の迷惑を顧みないところもちっとも変わっていないわよ。ところでこれ、ホントに時間移動した後なの?たしかに、ここ学校じゃないし、場所も全然違うっぽいけど・・・まさかホントにあんたの発明成功したの?」
宗士「この私に失敗はない!今私たちは確実に16年前の過去にいるのだ!」
水季「あんたの発明は失敗ばっかりだったから信用できないっての・・・って、過去!?16年前!?それってホント?」
宗士「今は1988年8月8日の朝!僕の発明に間違いはない!とりあえず視察がてら、あたりを探索してみよう」
水季「そこまで言うならつきあったげるけど・・・ホントに過去なのかなあ、ここ」



水季「うっひゃあ・・・ほんとにここ、過去の世界、1988年なんだ・・・」
宗士「やっと信じてもらえたかね。自分で自分の頭脳が恐ろしいよ・・・」
水季「そりゃまあ、いろんな意味で恐ろしいわね。犯罪だけはしないようにね。しかし、これはホントに世紀の大発明じゃない!特許とれば、あんた大金持ちになれるわよ!」
宗士「そんな俗なことに興味はないね。僕はこのタイムマシーンを使って、歴史の隠された謎を解明するのだ!」
水季「あんた、歴史オタクでもあったの・・・?」

水季「でも、ホントに過去の世界なんだったら、あたしもちょっと興味出てきたわ。ちょっとそのへん歩いてきていい?」
宗士「いいとも。僕はちょっと機械に異常がないかチェックしているよ」
水季「じゃあ、行ってくるわね。ついでに、昼ごはんなにか買ってきてあげるわ」
水季は宗士が中にいるタイムマシンから出て、16年前、1988年の世界を歩いてみることにした。

水季「そういえば1988年、8月8日ってなんかつい最近聞いた日付のような気もするけど・・・なんだっけ」
水季が考え事をしながら歩いていると。
一人の女の子が、横断歩道のないところを横断しようとしている姿が目に入った。
水季はなんとなくその女の子を見ていたが、向こうから女の子に向かって猛スピードで車が突っ込んできているのが目に入った。女の子は道路を渡るので精一杯なのか、走ってくる車には気付いていない。
このままだと、ぶつかる。
そう判断した瞬間、水季はその女の子に向かって走り出していた。
水季「あぶなーーーい!」
ゆかり「え?」
道路の反対側だけを見ていた女の子・ゆかりは、自分に向かってかけられているであろう大声を聞いて、思わずそちらに振り返る。ゆかりが振り返ったときには、水季はゆかりの身体を、体当たりに近い形でキャッチして、そのまま抱き合うようにして、道路の向こう側に向かって跳躍する。
激しいエンジン音をたてながら、さっきまでゆかりが居た場所を、自動車が通り過ぎていく。

水季「あ、あぶなかった・・・って、きゃ!?」
ゆかり「え!?あ・・・」
水季とゆかりが、暴走している車をよけた先は、運が悪いことに、階段だった。しかも、けっこうな高さがある。
水季「お、落ちるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
ゆかり「きゃあああああああ!!」




ゆかり「うーん・・・」
ゆかりはゆっくりと目を開けた。
ゆかり「はっ、あの女の子は大丈夫!?」
ゆかりは上半身を起こし、隣で寝ている女の子に声をかけようとしたところ、その女の子の顔を見て驚いた。
ゆかり「わ、私!?」

水季「う・・・」
水季もまた目を覚まし、身体を起こして、目の前にる女の子を見た。
水季「わ、私がいるわ!な、なにが起こったの!?」


ゆかり「ひょっとして、身体が入れ替わっちゃってる!?なんで、時間移動なんてSFなことした後に、身体が入れ替わるなんて漫画みたいなことになるのよーっ!!」

ゆかりと水季はとりあえず近くの公園に行き、トイレの鏡で自分達の今の姿を確認した。
ゆかり「え!?これって、この顔って・・・!」
水季「ど、どうかしましたか?私の顔、変ですか!?」
ゆかり「い、いえ、変じゃないんだけど・・・」
ゆかり(な、なによこれ、写真で見た、お母さんの若い頃そっくり!?)
ゆかり「ねえ、あなた、名前はなんていうの?」
水季「え・・・私は山城ゆかりといいます」
ゆかり(山城って、お母さんの旧姓じゃん!やっぱりこの子、っていうか今のあたしの身体、お母さんの若い頃なんだ・・・しかも、お父さんと結婚する前!それにしても・・・どうしてこんなややこしいことになってんの!?)
水季「ところで、あなたのお名前を教えていただいても構いませんでしょうか?」
ゆかり「え!?あ、あたし!?え、そ、その、水季・・・です」
水季「水季さんですか、いいお名前ですね」
ゆかり(さすがに名字は言わないほうがいいよね)
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by irekawari | 2007-09-29 23:55 | 女同士入れ替わり