白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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牛乳とコーヒー牛乳 ~実の姉妹の身体入れ替わり~

鴎屋美久(かもめや みく) 16歳 高校一年生
鴎屋千歳(かもめや ちとせ) 22歳 大学四年生

古沢和希(ふるさわ かずき) 22歳 大学四年生





鴎屋千歳は風呂から上がったあと、下着姿で自室でくつろいでいた。
千歳「ふあー、いい湯だった。やっぱり風呂入るとくつろぐわー」
千歳は畳の床に寝転び、近くの扇風機のスイッチを入れ、火照った身体を冷やしている。
千歳「ふー、あつあつ。あー、こっち来る前に冷蔵庫からビール持ってくればよかったかな」
千歳が階下の台所にある冷蔵庫からビールを取ってくるため、よっこらしょっと、今まさに身を起こそうとしていたそのとき。
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美久「おねーちゃん」
千歳「うわぁぁぁ!?」
いつの間にか千歳のすぐ傍に、千歳の実の妹の美久が立っていた。
千歳「な、なんだ美久か。あんたの行動がいつも突然なのは分かってるけど、せめて部屋に入るときは声かけてよ」
美久「これ」
美久は謝罪の言葉を言うでもなく、ただ一言だけ短くつぶやいた。
千歳「ん?なにそれ」
よく見ると、美久は右手に茶色の液体の入った瓶を、左手に白い液体が入った瓶をまるでこちらに差し出すかのように前に出して持っている。
千歳「牛乳・・・とコーヒー牛乳?なに、あたしにくれんの?」
美久「・・・・・・」
美久は一言も発しないで、ただ小さくコクンとだけ顎を動かし、うなづいてみせた。
千歳(相変わらずこの子ったら無口ね。こんなんで学校でうまくやっていけてるのかしら)
千歳は内心で妹の学校での社交能力を心配しながら、畳に手をついて上半身だけぐっと起こした。
千歳「ずいぶんと気がきくじゃない。ほんとはキンキンに冷えたビールがよかったんだけど、牛乳ってのも銭湯みたいで風情があっていいわね」

千歳「2本あるってことはあんたとあたしの分ってことでしょ?美久が持ってきてくれたんだから、あんたがまず好きなほう選びなさいよ」
美久「・・・どっちでもいい」
千歳「ふーん、こだわりがないのねー。ほんとにどっちでもいいの?」
美久「別に。どっちでも効果は変わらない」
千歳「・・・なによ、効果って」
美久「骨が丈夫になる」
千歳「・・・・・・」

なんだろう。これは、妹なりの冗談なのだろうか?
千歳はふとそんなことを思ってしまった。
何かを隠しているのを、あからさまに誤魔化された気もするが、いくら普段なに考えてるか分からない我が妹でも、実の姉が飲むものに毒を入れたりはしないだろう。
そう判断した千歳は、妹の好意に甘えることにした。
元々、千歳が細かなことにこだわらない、大雑把な性格であるということも理由の1つだ。

千歳「じゃ、こっちの普通の牛乳もらうわ」
美久「ん」
千歳がそう言って右手を差し出すと、美久が左手に持っていた牛乳を手で渡してくれた。

千歳「それにしても瓶入りの牛乳なんて珍しいわね、こんなのってもうほんとに銭湯とか行かなきゃないんじゃないの?あんた、わざわざ銭湯まで行ってこれ買ってきたの?」
美久「・・・友達がくれた」
千歳「なに、その友達の家って銭湯やってんの?」
美久「違う」
千歳「・・・・・・」
実の妹ながら、相変わらず素っ気ない話し方するなぁ、と千歳は思った。
千歳(まあ友達って言ってるぐらいだから、学校では普通にうまくやってんでしょうね)

千歳「まあいいわ、とにかくもらうわよ、ありがと。あー、早くなんか飲まないと脱水症状になるわ」
千歳は自分の喉が渇いている様子をやや大げさに表現して、牛乳瓶のフタを開け、瓶に口をつけ、ごくごくと喉を鳴らし、一気に飲み干した。

千歳「・・・・・・・美久、ちょっといい?・・・・・・・・・牛乳とは思えない、すごく変な味がするんだけど」
空の牛乳瓶を持ったまま千歳が美久に向かって言うと、美久は千歳の話を聞いているのかいないのか、自分も瓶入りのコーヒー牛乳のフタを開け、ラッパ飲みの形でごくごくと飲み干してしまった。
千歳「ちょっと美久、あんたも普通に飲んじゃってるけど、これ、大丈夫なの!?うっ」
千歳は片手で口元を押さえた。
今飲んだ牛乳のみならず、胃やら内蔵やらが全部口から出てきそうな、そんな例えようもないような気持ち悪さが身体全体に広がる。
千歳「ちょ、これ、絶対普通の牛乳じゃないでしょ・・・っ」
千歳はあまりの気持ち悪さに立っていられなくなり、思わず畳に膝と手をついて四つん這いの状態になった。
そして顔だけあげて美久のほうを見ると、美久はさっきまでと変わらず無表情のままで一言だけつぶやいた。

美久「ごめんなさい」
千歳「一服盛った後に謝るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
叫びながら千歳の意識は、急速に闇の中へ飲み込まれていった。





美久「ふー・・・」
首振りスイッチがオンになった扇風機が頭を左右に振って、二人の姉妹に風を送っている。
畳の上で、髪をツインテールにまとめて学校の制服を着ている美久があぐらをかき、右手のひじを自分のふとももに乗せ、右の手のひらを右の頬に当て、自分の上半身の体重を右腕に預け、やや傾いた姿勢のまま、向かい合わせに座っている美久の姉・千歳の姿をじっと見ている。
制服のスカートが短いため、あぐらをかくと相手からはスカートの中のパンツが丸見えになるのだが、それを意に介している様子は全くない。
一方、姉の千歳は妹の美久に向かい合わせになるように、正座で行儀良く座っている。体には黒のブラジャーとパンツを履いているだけで、まだちゃんとした服は着ていない。
やや不機嫌そうにしている美久の表情とは対照的に、千歳は無表情のままで、まったく表情の変化がない。

美久「なんで、牛乳飲んだら気を失って、目が覚めたらあんたと身体が入れ替わってんのよ。さすがにこれはちゃんと説明してくれないと、いくら温厚なあたしでも怒るわよ」
千歳「・・・おねーちゃんの身体を借りたかったから」
美久「う・・・うん、そりゃま、今でも信じられないけど現実にこうして入れ替わっちゃってるんだから、あんたはあたしの身体がほしかったってことなんでしょうけど、そんな分かりきってることじゃなくて、あんたが鴎屋千歳になってなにがしたいのかってこと聞いてんの」

千歳「・・・・・・和希先生に、最後のお別れを言いたかったから」
千歳は、意外と素直に、この入れ替わりを行った理由を告げた。あいかわらず、簡潔極まりない内容の台詞ではあるが。
美久「和希先生?・・・古沢和希?・・・あー、あー、そういうこと?」
美久のほうは千歳の告白を聞いて最初は頭に「?」マークを浮かべていたが、少し思案しただけで、それがなんのことなのかすぐに理解したようだ。
このへんの理解の早さは、さすが実の姉妹といったところか。

美久「ふーん、あんたまだアイツのこと好きだったの?そんな素振り見せないから、とっくに忘れてると思ってたけど」
千歳「・・・・・・・・・・・」
千歳はやや顔をうつむき加減にして、恥ずかしさのため、うっすらと顔を赤らめた。
牛乳を持ってこの部屋に入ったときから、初めて千歳の表情に変化が現れた。


古沢和希。
千歳の大学での同級生で、男友達でもある。恋人ではない。
爽やかで人当たりが良く、社交的な性格だが嫌味がなく、そのためか友人も多い。
勉強はかなりできるほうで、たまに、知り合いの中学生や高校生の家庭教師を、バイトという形でしていたりもする。
実は美久も、中学三年の受験の時期に、短い間だが和希に家庭教師をしてもらっていたことがある。
美久はそのときに、和希に好意を抱くようになっていた。
そのときに、姉の千歳も、妹の感情に気付いていた。
予定していた家庭教師の期間が終わると、和希はもうこの家には来なくなり、家庭教師の先生と生徒という関係しかなかった和希と美久は、全く会うことがなくなっていた。

千歳は、あまりに短い期間だったから、とっくに美久は和希のことを忘れているものとばかり思っていた。

美久「たしかにアイツ、明後日にはアメリカに発つけど・・・あんた、あれから1回も会ってないんでしょ?よく知っていたわね」

千歳「友達が、少し前まで和希先生に家庭教師してもらっていて、それで知った」
美久「あーそうなの。会えなくなる前に最後にもう一度会いたいわけね」
千歳「・・・・・・・・」
千歳は頬をやや赤らめたまま、小さくコクリとだけ頷いた。

美久「あんたは学校があるから会いにいけないけど、大学生で時間がわりと自由でさらにアイツと直接の知り合いなあたしになればアイツに会いに行けると思って、それでこんなことしたわけね?」
千歳「・・・・・・・・」
千歳はまた無言で頷いた。
美久「はーーーーーっ、恐ろしく遠回しな方法ね、お別れを言いたいなら、学校なんか休んであんたが直接行けばいいのに」
千歳「学校のほうは・・・今私がいないと困る」
美久「って、あたしは今あんたなんだから、あんたが学校で何してるか知らないけど、それをあたしにやらせようって気?いきなりあんたの代わりやれったって無理よ」
千歳「おねーちゃんなら大丈夫、それは後で話す」
美久「そんな一方的に太鼓判押されてもねぇ・・・そりゃ、可愛い妹のためなら1日くらい張り切ってあげちゃうけど」

美久「それにしても・・・アイツのことがそんなに好きなんだかったら、やっぱ、あんたが直接行くべきうじゃないの?アイツは記憶力いいからちゃんとあんたのことも覚えてるだろうけど・・・冷たいようだけど、絶対あいつはあんたのことなんとも思っちゃいないわよ。それだったら、玉砕覚悟で素のあんたをさらけだしていったほうがいいんじゃないの?あたしだったら、そうするけどなぁ」
千歳「・・・・・・・・・・恥ずかしいし、和希先生は子供の私なんて相手にしてくれないだろうから・・・」
美久「あんたってば、どんだけ奥ゆかしいのよ~。あたしと入れ替わるぐらいの大胆な行動力あるくせに。まあいいけど。いまさらとやかく言わないわ」

美久「そうだわ、どうせならあたしの身体使っていいから、アイツに告白してきなさい!」
千歳「え・・・いいの?」
美久「いいのいいの、どうせアイツもあたしからの告白なんて本気にしないだろうし。ただし、あんたはちゃんと真面目に言うのよ。そんで、ドーーーーーンと振られてきなさい!!そんで、綺麗さっぱりアイツのこと忘れるの!そんで次のいい男を探す!!それが心の健康にもいいし、あんたの今後の為よ」
千歳「・・・・・・・・」
千歳はしばらく黙っていたが、ぼそりと、つぶやくように口を開いた。
千歳「うん・・・そうする・・・おねーちゃん、ありがとう」
美久「いーのいーの、気にしない!アイツってば、いつも落ち着いてるから慌てたところなんてほとんど見たことないのよね。あたしから好きだって言われて慌てふためくアイツの顔を想像したら、あー、めっちゃ楽しいわ。美久、あたしのデジカメ貸したげるから、そのときのアイツの顔、写真に撮ってきてよ」
千歳「おねーちゃん、それは無理・・・」
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by irekawari | 2007-09-20 23:54 | 女同士入れ替わり