白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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キツネと身体を入れ替えられた巫女

キツネと身体を入れ替えられた巫女




鷲森藤乃(わしもり ふじの) 16歳 鷲森神社の巫女。霊感が高く、お札を使って数々の特殊能力を操る。
高遠幸輔(たかとお こうすけ) 14歳 ごく普通の中学二年生。何の特殊能力も持たないが、巫女である藤乃に憧れ、彼女の助手になりたいと思っている。

小野寺直人(おのでら なおと) 25歳 登山中に怪我をしているキツネを助けた、気のいい青年。

キツネ ?歳 通常のキツネの2倍以上の体格をしている。怪我をしているところを直人に助けられ、彼に惚れる。






小野寺直人は仲間と山に登ったとき、一人だけはぐれてしまい、そのとき、一匹の大きなキツネが罠にかかっているのをみつけた。
普通のキツネの2倍はあろうその巨体に直人は最初驚いたが、罠にかかっている足から血が出ているのを見て、かわいそうになって罠を外してやった。
さらに持っていた清潔な布で、キツネの足を巻いて血止めしてあげた。
直人「これで大丈夫かな。もう罠にかかるんじゃないぞ」
キツネは体は大きいが特に暴れる様子もなく、手当されている間、ずっとおとなしく座っていた。
男「おーい直人、やっとみつけたぞ!そんなところでなにやってるんだー?」
直人「あ、仲間が呼んでるみたいだ。じゃ、もう僕は行くよ」
そう言って直人は去っていった。
怪我をしているキツネは、直人の姿が見えなくなるまでずっとその姿を見送っていた。





それから約3ヶ月が経ち、さらに場所も変わって、ここは高層ビルが建ち並ぶ大都会・東京。
ごく普通の中学二年生男子である高遠幸輔の自宅に、巫女姿の鷲森藤乃が尋ねてきていた。
藤乃「・・・と、最近都内でこんな噂が広まっているんです」
幸輔「その噂、俺も知ってる!通常の2倍ぐらいの大きさのキツネが、夜な夜なこのへんを徘徊してるんだって!俺はまだ見たことないけど」
藤乃「見ていなくて当然です。幸輔くんはまだ中学生なんだから、噂を確かめようとして夜出歩いてちゃダメですよ」
幸輔「そんなぁ!藤乃さん、これってまた物の怪(もののけ)絡みじゃないの?今晩も調査に行くんだろ?俺も連れてってくれよ!藤乃さんの役に立ちたいんだよ!」
藤乃「ダメです。害のある物の怪ではなさそうですが、安全のため、調査には私一人で行きます。それに幸輔くん、たしかテスト前でしょう?まずは、自分のやるべきことを終わらせてからにしましょうね」
幸輔「そんな~テストなんてどうでもいいよ~」
藤乃「どうでもよくありません、勉強は学生の本文です。幸輔くん、とにかく、ついてきちゃダメですよ」



そして深夜。
今夜は晴天な上に満月なので、夜空にぽっかり、まんまるのお月様が浮かんでいる。
月の光に照らされ、夜の街も、いつもよりはっきりとその姿を浮かび上がらせている。

藤乃「このへんですね・・・巨大キツネの目撃例が多いのは」
藤乃がしばらく辺りを探索していると、公園の植え込みの茂みがガサガサと揺れた。
藤乃「はっ!」
藤乃が振り向くと、茂みからなにか巨大なものが襲いかかってきた。
藤乃は間一髪、体を横方向に回転させ、受け身をとり、その襲いかかってきたものから身をかわした。
体勢を立て直して、対峙しているなにかを凝視してみた藤乃は、襲いかかってきたものの正体を見た。
藤乃「キツネ・・・さん?」
月明かりの下、姿を現したものは、姿形は普通の、一匹のキツネだった。
ただ、その体は、通常のキツネの2倍ほどの大きさがあった。
藤乃「おおきなキツネさん・・・ですが、物の怪ではなさそうですね」

キツネ(ふうん、人間のくせに、よくかわしたじゃないか)
藤乃「あなたが、最近このへんによく出没するという、キツネさんですか?」
キツネ(おや、おどろいた。あたしの言葉が分かるの?)
藤乃「私、一応巫女をしていますから、霊感は高いのですよ。動物なら誰とでもお話できるわけじゃないですけど、あなたも、キツネさんにしてはずいぶん霊感あるみたいですね)
キツネ(ま、100年ぐらい生きているから、そんな力ぐらいあるかもね。ところであんたは誰?なんかあたしを探してた風だけど)
藤乃「最近、このへんに大きなキツネさんがよく出るという噂を聞きましたもので。実質的な被害はないみたいですが、その大きなお姿で行動されますと、住民のみなさんがおびえて夜出歩けないそうなんですよ。もし理由もなくうろついているだけだとしたら、もっと人のいないところへ移ってほしいのです)
キツネ(理由ならあるよ、大事な理由がね)
藤乃「それは、なんですか?私で手伝えることなら、なんでもお手伝いますよ」
キツネ「へえ、ほんとに何でも?」
巨大キツネの目がすっと細まった。ように見えた。
藤乃「ええ。訳があるのでしたら、なんでもお話ください」

キツネ(人間の男を好きになったんだ)

藤乃「ええっ、人間の男性を・・・ですか!?」
キツネ(そう。あたしはその人間の男と結ばれるためにこの街に来たんだ)
藤乃「で、でも人間とキツネさんでは・・・種族の問題とか」
キツネ「そう、あんただって、人間とキツネが結ばれるはずないって思うよね。でも、たったひとつだけ、あたしでも人間の男と結ばれる方法があるのさ)
藤乃「そ、それは・・・なんですか?」


キツネ(あんたさあ、今あたしと普通に会話してるけど、それってかなり特別なことなんだよ)
藤乃「?なんでしょうか、いきなり」
キツネ(霊感が高いだけじゃあたしとここまではっきりと会話はできない。この街でも、霊感が高いだけの女ならたくさんいた。でもそいつらじゃダメなんだ。あたしと、波長の合う女じゃないとダメなんだ)
藤乃「は、波長・・・ですか?」
キツネ「そのとおり。今あたしと会話できている時点で、あんたとあたしは魂の波長が限りなく同じなんだよ。そしてあたしはそういう、あたしと波長の合う人間を探していた。そして今夜みつけた、目の前にいる、あんたをね)
藤乃「・・・すみません、お話がなんだかよくみえてこないのですが・・・」
キツネ(あんた、名前は?)
藤乃「私ですか?私は、鷲宮藤乃といいます)
キツネ(わしみやふじの・・・か、じゃあ、今からそれがあたしの名前だ)
藤乃「え?」
キツネ(もらうよ、あんたの身体)

そう言うと巨大キツネは突然、藤乃めがけて真正面から猛スピードで駆けてきた。
藤乃「!!」
身の危険を感じた藤乃は懐から札を取り出し、目の前に小さな結界を張った。

バシッッ!

見えない障壁にぶつかり、体に電気が流れたような衝撃をうけ、巨大キツネの身体が吹き飛ぶ。
キツネ(甘いね、それはもう、抜け殻さ)
キツネの体は目の前に倒れているのに、突然、後ろからキツネの声がして、藤乃は思わず振り返った。
そこには、姿形はそのままだが、なぜか体が半透明になっている巨大キツネが宙に浮いていた。
巨大キツネの半透明の体が透けて、夜空の月の光が見える。
藤乃「これは・・・あのキツネさんの魂?」
キツネ(ふふふ、じゃあ、いただくよ)
半透明になり宙に浮いている巨大キツネが、藤乃の体に飛び込んだ。またたくまに巨大キツネの姿は藤乃の体に埋もれていき、やがて、見えなくなった。
そしてそれと入れ替わるように、藤乃の身体から、半透明で裸の藤乃の姿が出てきた。
藤乃「ふふ、あんたも身体がないと困るだろ?あたしの身体をあげるよ」
藤乃は宙に浮かんでいる半透明の藤乃の姿を手でつかみ、地面に倒れている巨大キツネの身体に押し込むようにして入れた。

キツネ(な・・・なにが起こったの?)
気絶していたキツネは目を開け、ゆっくりと起きあがった。
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藤乃「ふふ、気分はどう?」
キツネ(え!?私がそこにいる!?)
藤乃「今の自分の身体をみてごらん、素敵なことになってるから」
キツネ(わ、私の身体・・・?え!?わ、私、あのキツネさんになってる!?)
藤乃「ふふ、入れ替えさせてもらったよ、あたしとあんたの身体を)
キツネ(そ、そんな・・・こんなことって・・・)
藤乃「ふふ、これは魂の波長が完全に同じ者同士でないとできないんだよ。億に一つあるかないかの確率さ。でも街まで出てきて、あんたと巡り会えてよかったよ。この身体は、あたしと小野寺さんが結ばれるために大切に使わせてもらうよ」
キツネ(小野寺さん・・・って、さっきおっしゃっていた、あなたが好きになったという、人間の男性ですか?)
藤乃「そうだよ、キツネのままじゃ小野寺さんと結ばれない。でも人間と入れ替わって、人間の身体を手にいれれば、なにも問題はなくなる。あたしは自分と波長の合う人間を探して、夜の街を徘徊していたのさ」
キツネ(そういうことだったのですか・・・)
藤乃「じゃあね、おせっかい焼きの巫女さん。いや、今はもう身体がでかいだけのただのキツネか。他の人間の捕まらないうちに、さっさと山に帰ったほうがいいよ」
キツネ(ま、待ってください、私の身体を返してください!)
巨大キツネは藤乃に向かって駆けた。

バシッ!!

キツネ(!?)
巨大キツネは体に衝撃を受け、吹き飛んだ。
藤乃が懐から札を取り出し、防御用の結界を張ったのだ。
藤乃「こうやって使うんだろ?さっき見たから分かるよ。これは、なかなか便利だね」
キツネ(ま、待って・・・)
巨大キツネはなおも追いすがろうとしたが、身体がしびれてうまく動かない。
藤乃「もう会うこともないでしょうね、さようなら、キツネさん」
藤乃はそのまま、振り向きもせず歩き去っていった。
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by irekawari | 2007-09-12 23:55 | 女同士入れ替わり