白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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『セラフィック・フェザー』ACT.146に女同士入れ替わりがあります!!

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『セラフィック・フェザー』ACT.146
「うたたねひろゆき」先生
月刊アフタヌーン2007年9月号掲載




この作品には女同士入れ替わりがあります!!

この作品が女同士入れ替わりであることは、某掲示板を見て知りました。






私は「セラフィック・フェザー」そのものも、うたたねひろゆき先生の作品も、全くといっていいぐらい知りません(汗)。
今回の話は思いっきり「続きものの中の一部分」っぽいし、私はセラフィック・フェザーのキャラを知らないので、あらすじが書きにくいです(汗)。



あらすじ

Aという名前の少女はエネルギーシールドをはりめぐらされた部屋に閉じこめられていた。エネルギーシールドは触れるだけで大ダメージを負う上に、そのエネルギーシールドはAを囲うようにして、だんだん迫ってくる。
Aは生き延びるため、起死回生の奇策を思いついた。
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Aのクローンである、マザクという名の女性がいる。マザクは誕生してしばらくして強制的に成長を早められたため、見た目は完全に大人の女性である。
そのマザクの頭の中に、Aの「その肉体貰うぞ!!」という声が響く。マザクが辺りを見渡しても、Aの姿は見えない。なんとAの精神はマザクの中に侵入してきた。


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自らの肉体から追い出されてしまうマザクの精神。そしてマザクの肉体は、今まさにAに乗っ取られようとしていた。

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マザクの精神は必死に自分の肉体に戻ろうとするが、既にマザクの肉体はAの精神に入り込まれ、完全に乗っ取られていた。

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気が付くと、マザクの精神はAの肉体に入れられていた。Aの肉体になってしまったことを驚くマザク。Aの肉体はダメージを負っていて、思うように動かない。しかも、Aのいる部屋はエネルギーシールドがはりめぐらされていて、逃げることもできないし、エネルギーシールドはだんだんAに向かって迫ってきているので、このままではあまり時間もかからないうちに、マザクはAの肉体のまま死んでしまう。
マザクは既に抵抗する姿勢もみせず、あきらめの境地にいた。


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一方、マザクの肉体を得たAは見事生き延びることができたことをおおいに喜んでいた。マザクの成熟した大人の女性の肉体を自分で触ったりしては、悦に浸っている。
Aは事前にある男に協力を求めていた。その男が、事前にAとマザクの間に精神リンクを貼っていたため、二人は入れ替わることができたのだ。

Aはすぐにその場を去ろうとしたが、施設に侵入してきた兵士二人の銃撃が身体をかすめる。新しい肉体を得たことで浮かれていて、周りの気配を読むことを怠っていたらしい。ただの人間ごとき、軽く捻り潰してやろうとして兵士達に向かっていくAだったが、突然、歩いている足に力が入らず、その場に倒れ込んでしまう。動きを止めたAは、兵士二人の銃撃をまともに食らってしまう。
実はこれより少し前、Aはマザクと対決したとき、自分でマザクの足を銃で撃ち抜いていた。マザクの足はその傷がまだ完全に癒えていなかったのだ。Aは自らの行いの報いを自分で受けたことになる。
血を吐き、瀕死のAに、さらに兵士達の銃口が迫る。Aは自ら「ゴミクズ」と呼ぶただの人間に、自分が殺されかけていることに「ありえねえ」と涙を流しながら頭の中でつぶやく。
そして兵士の銃弾が、マザクの頭部を貫いた。


というお話。




全編良い所だらけなのですが、その中でも特に良いのは、入れ替わりの過程を視覚的にきちっと描いているところ。
具体的にいえば、まず肉体から精神が分離し、その精神体を、目に見える形ではっきりと描いているのが良いです。精神体のほうは色がついていなくて真っ白なのも、実体のない、いかにも「精神体」という感じがします。
しかも、完全に入れ替わる前、お互いが精神体のとき同士のときに少し会話しているところも良いです。
マザクからすると、目の前に自分の肉体はあるのだけど、自分の肉体からAの精神体が半分ぐらい姿を見せている。自分の肉体が乗っ取られようとしているところを目の当たりにしているわけだから、これはマザクにとって精神的ダメージが大きいでしょう。読んでいる側からしても、絵的にすごくいい構図で、燃えること必死。

「憑依」だと、こういう風に「はっきりと、肉体と精神が分離する描写がある」「精神だけの存在になっても、ある程度の姿形がある」のは別に珍しくないですが、入れ替わりものでこの作品みたいに肉体と精神が分離している様子を描いているのは珍しいと思います。
入れ替わる方法には階段・電気ショック・頭ぶつける等いろいろバリエーションはありますが、どれも大抵、「一旦気を失って、気が付いたら入れ替わっていた」になっていると思います。端から見ている者にとっては、「突然人格が入れ替わった」という印象になると思います。
しかし、このセラフィック・フェザーでは、入れ替わりものでは省かれがちな「入れ替わりの過程」をはっきりくっきり、絵で分かりやすく描いてくれています。その点が、なにより良かったです。
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by irekawari | 2007-08-10 22:16 | 入れ替わり作品の紹介・レビュー