白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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シャイニング・ガーディアン第13話 その3

イザベラ「ち、違うよ真希ちゃん、あたしだよ、あたし!」
真希「え?な、なんで、妖魔がわたしの名前知ってるの?」
真希は怪訝な表情で聞き返した。
リリカと真希はクラスの中でもかなり仲が良い。素直に話せば、真希もきっと分かってくれる、そう思った。
真希「ち、近づかないでよ!それに、よ、妖魔なんかに親しげに名前呼ばれる筋合いはないわよ!」
真希は不審と警戒の表情を顔に出したまま、少しずつ後ずさっている。



シャイニング・ガーディアン
~魔法使いは小学6年生~

第13話「真夜中の大決戦!!リリカの一番長い夜」
その3






梨々歌「ま・・・真希ちゃん・・・」
イザベラ「へ?」
真希「だ、誰?」
突然、イザベラと真希以外の少女の声がした。
見ると、細い路地から、壁に手をつきながら「野々原梨々歌」がふらふらした足取りで出てきた。ガーディアンとしての変身は解いていて、普通に私服の格好だ。梨々歌はなぜか全身血まみれで、胸や腰のあたりが真っ赤に染まっている。
真希「梨々歌ちゃん!?」
イザベラ「え!?あたし!?しかも、え!?なんで!?」

リリカはこのタイミングでイザベラが出てきたことに驚いた。
自分の姿をしているのだから、今、目の前にいる「自分」がイザベラなのは分かる。しかし、攻撃を仕掛けてくるならもっと早く仕掛けてきたはずだ。しかも、なぜか傷ついていて、血まで流して、今にも倒れそうである。
イザベラ「な、なんで!?あたし、なにもしてないのに・・・」

真希「梨々歌ちゃん、ど、どうしたの!?血だらけじゃない!」
真希は友達を心配して駆け寄り、梨々歌の身体を支えてあげた。
リリカ「さっき、そいつ・・・そこにいる妖魔に襲われて・・・突然、斬られたの・・・ううっ」
梨々歌は傷が痛いのか、思わずしゃがみこみ、うずくまった。
真希「大丈夫!?しっかりして!今、救急車呼んできてあげるから!」
梨々歌の足元には真っ赤な水たまりができている。かなりの重傷だ。
電話をするため、真希が急いでその場を離れようとしたとき、真希と梨々歌を取り囲むように複数の黒い影が現れた。
黒い影は瞬時に実体化した、その数は10。
影の正体は下級妖魔だった。緑の皮膚、角、長い羽と爪を持つ、妖魔の尖兵。
ガーディアンでもあり、攻撃魔法も習得しているリリカにとっては単なるザコだが、何の力もない一般人にとってはとても太刀打ちできない相手である。
下級妖魔たちは真希の逃げ道を絶つかのように、円を描くように周囲を取り囲んだ。
リリカは、次々と起こる事態についていけず、パニックになっていたが、気がつくと、下級妖魔たちが円を作っている中に、なぜか自分も入っていることに気付いた。
イザベラ「ちょっ、ちょっとあんた達、なんであたしの周りに並ぶのよ!?」
気持ちが悪い。
これではまるで妖魔と自分が仲間になってしまったかのようだ。

真希「そこの妖魔!なんでこんなことするの!」
真希が叫んだが、リリカは、それが自分に向かって言われていることに気付くのに、少し時間がかかった。
真希がはっきりと自分のほうを向いていることで、リリカはようやく、自分がなにか糾弾されたことに気付いた。
イザベラ「こんなことって・・・あたし、なにもしてない・・・」
真希「嘘!こいつら、あなたが出したんでしょ!?」
真希が片手を振って、自分を取り囲んでいる下級妖魔たちを指し示す。

リリカはようやく理解した。真希は、目の前の妖魔・イザベラが、リリカを助けるための救急車を呼ばせないように、下級妖魔10体を呼び出した、と考えていることに。
状況が状況だから、そんな風に思ってしまうのも無理はない。というか、客観的に考えると、ふつう、そうなるだろう。
でも、本当は違う。
あたしは妖魔なんかじゃない。
あたしこそが、本物の野々原梨々歌なんだから。
そこで血まみれで苦しそうにしている梨々歌には、妖魔のイザベラが入っている。なぜこんなことをするのかは分からないが、その重傷そうに見えるケガも、ウソモノというか、芝居かなにかなのだろう。
よく分からないが、イザベラは、あたし達を騙そうとしている。

真希「このままじゃ、梨々歌ちゃんが死んじゃう!早く、そこを通してよ!」
イザベラ「ち、違うのよ真希ちゃん!これは妖魔の罠で、そいつ、本当はケガなんかしてないのよ!だって、あたしなにもしてないもん!」
真希「なによ!妖魔の言うことなんか信じられないわよ!それに、その手はなによ!血で真っ赤じゃない!」
イザベラは思わず自分の手を見た。
たしかに血で真っ赤だ、しかし、これは自分の脇腹の傷を触ってついた血だ。
だが、真希にしてみれば、梨々歌を斬った際についた、返り血のように見えるのだろう。
イザベラ「ま、真希ちゃん、ち、違・・・」

梨々歌の顔は青ざめ、体は完全にぐったりしていて、真希のほうにもたれかかってきている。
真希はしゃがみこんで、梨々歌の体をしっかり支えている。自分が梨々歌の血で汚れることなど、少しも気にしていない。ただただ、梨々歌の身だけを案じている。
真希「いやぁーーーーー!梨々歌ちゃん、しっかりして!」
さきほどから真希の目から涙がとめどなく流れている。悲痛な叫び声があたりに響く。

イザベラ「ま、真希ちゃん」
イザベラは一歩、また一歩と、ゆっくり真希と梨々歌のほうへ近づいていく。
腕は、真希に助けを求めるように前方に出され、指は、宙をつかむように、ただ、緩慢に動いている。
いわれのない非難を受け、とにかく弁明したいリリカは、言うことを聞いてくれない友達に対して、少し困ったような表情を浮かべている。
イザベラ「あたしの話をよく聞いて。あたしが梨々歌で、真希ちゃんが今抱いているのが妖魔なの。真希ちゃんは騙され・・・」


ガッ。


イザベラは額のあたりになにか衝撃を感じたあと、一瞬、視界が真っ白になった。
視界はすぐに元に戻ったが、なにが起こったのかよく分からない。
真希は涙を流しながら、憎しみのこもった眼差しでこちらをみつめいている、いや、睨んでいるといったほうがいいだろう。
真希は左手でリリカの体を支えている。
右腕は、手の甲をこちらにみせたまままっすぐのばし、右手の先は、地面のほうを向いている。
リリカは、真希のその姿勢が、なにかのモーションの直後だということに、すぐには気付かなかった。

額のあたりがなにやら暖かい。
右手で額の暖かい部分を触ってみると、ぬるっとした感触が指に伝わる。
リリカは、ようやく理解した。


あたしは、真希ちゃんに石を投げられた。


真希「この人殺し!!」
真希は既に次の石を右手に握っていた。
イザベラ「真希ちゃんやめて!あたしだよ!」
イザベラは数歩後ずさり、思わず両手で頭部をかばう。
イザベラ「痛っ」
真希が放った2つめの石は、イザベラの右腕に当たった。
真希「梨々歌ちゃんにもしものことがあったら、わたし、絶対にあんたを許さない!」
梨々歌をそっと壁にもたれかけさせた真希は立ち上がった。右手には、3つ目の石が握られている。
真希は凄い形相でイザベラをにらみつけている。
イザベラは真希と向かい合ったまま、一歩、また一歩と後ずさる。
イザベラ「なんで・・・わかんないの?あたしだよ・・・あたしなんだってば・・・」
イザベラの目からも涙がこぼれだしてきた。
ゴッ。
真希が投げた石は、今度は左足の太ももに当たった。
イザベラ「やめてよ、なんで、こんな・・・」
真希「妖魔なんか!ここから消えちゃってよ!!」
真希が放った第4投が、イザベラのこめかみに当たった。






続く。


後書き。

一応魔法少女ものだというのに、血とかドバドバ流しすぎでスミマセン(汗)。

しかし、3回目書いてまだここまでか・・・
私が頭の中で思い描いている「完結」まで書いていたら、相当長くなりそうな気が(汗)。
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by irekawari | 2007-06-15 23:53 | 女同士入れ替わり