白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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狙われた少女その7

狙われた少女その7




四葉「なるほど、言いたいことは大体分かった。我にその身体を返すのはいやだ、我には四葉のこの身体のまま一生を過ごせと、そう言いたいわけだな、四葉?」
四葉は腕を胸の前で組み、両足を揃えるようにして、理央を見上げるようにして、悠然と立っている。
その姿からは、理央の「身体を返さない」という脅しに屈するような弱々しい態度は微塵も感じられない。

椿(さすがは魔王長さま)
椿はこんな非常事態にもかかわらず理央が堂々とした態度を崩していないことに感動していた。
もし自分が誰かと身体を交換して、元の自分の身体を返してくれないことになったら、やはり取り乱してしまうだろう。

理央「さぁすが元・魔王長さまは椿なんかと違って物分かりがよくて助かりますわぁ」
理央はわざわざ「元」の部分を強調して言った。その口調は相当嫌味ったらしい。
椿「あぁ!あんた!また私を呼び捨てにしたわね!!」
理央「ふふふふ、物分かりの良い魔王長さまに、ぜひ言ってもらいたいことがあるんですの?」
理央は椿を完全に無視して、階下の四葉を見下ろしながら言葉を続けた。
四葉「なんだ、言ってもらいたいこととは」
理央「私は魔王長の理央。そしてあなたはただの一般戦闘員の四葉。それはもう分かっていただけていますよねぇ?例えば魔界の住民が今の私たちを見て、果たしてどちらを自分たちの王・魔王長だと判断するかしら?」
四葉「それは当然、今のお前だな、四葉」
椿「ま、魔王長さま!?」
椿は驚いた。言葉の上だけだが、魔王長が四葉を認めるような発言をしたからだ。
理央「あら、分かっているじゃありませんか。だったら、今後私のことはちゃんと『魔王長・理央さま』と呼ぶように。そしてあなた・・・いえ「お前」の名前は今日から『四葉』よ。さあ、言ってもらいましょうか、」

理央「『私は地位も実力もないヒラの戦闘員の四葉です、魔界一美しく、魔界一の魔力を持つ、王の中の王・魔王長の理央さまに一生お仕えします』とね」

椿「よ、よ、よ、四葉、あんたねーーーーーーーーーーー!!」
椿の怒りは頂点に達しようとしていた。
四葉「ふむ、なるほど、わざわざ今のこの身体の名前を我に言わせて、さらに我の身体のお前を我の名前で呼ぶことによって、今のこの『入れ替わっている状態こそが正常』なのだと、我自身に認めさせたいのだな。名前というものにはそれ自身にある種の力がある。我がこの身体のまま、お前の名前を我の名前として使い続けていれば、いつしか我は身体だけでなく心もお前自身になってしまうだろう。お前が言いたいのはこういうことだろう?」
理央「くくく、そのとおりよ、回答としては上出来よ。でもまだ私を『お前』呼ばわりしているのが気にくわないわねぇ。ふふふふ、この身体はもう私のもの。絶対に、返してあげたりなんかしないわ。だから、あきらめて四葉として生きる道を選んだら?」

椿「こ、このアホ四葉ぁ!!魔王長さま、もう我慢できません!!魔王長さまの身体相手では敵わないかもしれないですが、私は四葉を攻撃します!あのアホは痛い目みないと分からないんですよ!!」
椿は懐から愛用のカードを取り出し、両手の指に計8枚のカードを挟み、顔の前で手と手をクロスさせるようにして構えた。
理央「私に楯突く気?別に構わないけど、そのカードを投げて傷つくのは誰の身体かしら?」
椿「あ・・・」
椿の、カードを構える指から力が抜けた。
そうだ、今の四葉の身体を傷つけるということは魔王長さまの身体を傷つけるということだ。
今の状態では、こちらから全く手出しが出来ない。
魔王長と四葉の身体が入れ替わっている今の状況は、あまりにも四葉にとって有利すぎる。
椿は悔しさのあまり歯噛みした。

理央「くくく、そうそう、どうせお前はなにもできないんだから、おとなしくしてなさい、椿」
椿「くぅ~~~~~~~アホ四葉~~~~~~後で覚えておきなさいよ!!」

理央「ふふふ、さぁて四葉、私はあんまり気が長くないよのねぇ、あんまり私に服従に態度を見せないんなら、ちょぉっと、痛い目みてもらおうかしら?」
理央は、階下に居る四葉に向けて、右手をあげ、さらに手のひらを四葉のほうへ向けた。
椿「あ、あれは・・・!」
椿は、人間界で理央が手のひらから光球を出す技を思い出した。
あの技自体は、それほど高等な技ではない。
自身の魔力を球状に固めて撃ち出す、攻撃魔法の中でもかなり初歩のものだ。
椿も、一応は体得している。魔力攻撃よりカードを使った攻撃のほうが得意なため、使わないだけだ。
四葉は、そもそも魔力の上限が低いため、撃ったとしても大した威力ではない。それでも、戦闘員になるためのトレーニングの一環として、その方法ぐらいは知っているはずだ。
人間界では、身体能力的にかなり劣っているはずの四葉の身体で撃った光球も、かなりの威力があった。
では、正真正銘、魔界一の魔力を持つ魔王長・理央の身体であの光球を、もし全開の威力で撃ったら。
今の、ひ弱な四葉の身体の理央ではひとたまりもないだろう。

椿「こ、こら、アホ四葉!!しゃれにならないことはやめなさい!!あなた、今自分がなにしようとしているのか本当に分かってるの!?」
理央「だーーーいじょーーーぶよぉ。ちゃあーーーーーーんと手加減して撃ってあげるからぁ。私が全開で撃ってあっさり死んじゃうより、適度に痛い目遭わせて、元の自分の身体に「様」付けで呼ばせてペコペコさせながら、下僕としてゴミクズみたいになるまで一生働かせ続けるほうが、面白いと思わない?」
椿「こ、この・・・ここまで性格悪いとは思わなかったわ!!魔王長さま!ここは一旦お逃げください!この私が、命にかえてもお守りしますから!」
椿が四葉を守るため、四葉へ向かって駆け寄ろうとする。
すかさず、理央は手のひらの椿に向け直して、牽制する。
理央「椿、おとなしくしててよ。先に消されたい?」
椿「くっ・・・!」
椿は足を止めた。あの光球の威力を間近で見て知っているだけに、本能的に体が止まってしまう。
しかし、魔王長さまのためならこの身、いつでも差し出す覚悟は出来ている。
もし本当に四葉が魔王長さまを撃ったなら、この身を挺してでも魔王長さまを守る。
椿はいつでも、四葉の前に飛び出して我が身を盾に出来るよう、ゆっくりとだが四葉との距離を詰めている。

そして、理央と対峙している四葉はというと。
さっきから変わらず、胸の前で腕を組んだ姿勢で、余裕のまなざしを頭上の理央に向けている。
口元には、かすかに微笑が浮かんでいる。

理央「気に入らないわね、そのニヤついた顔、余裕しゃくしゃくって感じの目が・・・私は魔王長よ・・・私が望めば何でも叶うのよ・・・私に逆らえる者なんていないのよ・・・ふふ・・・くくく・・・手加減してあげようと思ったけどやめたわ・・・全力で消し炭にしてあげる・・・」

理央の遙か階下には、腕を組んで悠然と構えている四葉がいる。
四葉はさっきからずっと、視線を理央に向けたままだ。

理央「・・・お前の・・・その目が・・・」
理央の手のひらが白く輝き、小さな火花が飛び散る。

理央「ムカつくんだよぉっっっ!!このクソアマがぁぁぁっっっ!!!!」

理央の手のひらに巨大な光球が出現した次の瞬間、それは四葉に向かって打ち出された、
と、思われたその瞬間。

バシィィィィィィィィィッッッッッ!!!

巨大な光球は手のひらを離れたと思われた瞬間、数え切れないほどの細かな光の粒となって宙に溶け込むように霧散、消滅した。
そしてまるで光球の代わりのように、まだ光輝いている手のひらから幾筋もの光の筋が伸び、一瞬にして理央の全身に巻き付いた。

理央「へ?」

理央の全身を取り巻いている光の筋は、まるで実体を持っているかのように集束し、理央の身体をきつく締め上げ始めた。
ぎゅううううううううううううううう
光のロープに全身を拘束された理央は、右手を前に突き出した格好のまま、身動きがとれなくなってしまった。
理央「な、な、な、なによこれぇぇぇ!!??」
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by irekawari | 2007-05-31 23:54 | 女同士入れ替わり