白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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狙われた少女 その4

四葉「ほう、あの椿ですら完全には敵わないとは・・・人間にしてはやりますね。椿、少し下がっていなさい。ここは私が相手をします」
椿「魔王長さまがお一人でですか!?わ、私も手伝います!」
四葉「椿、・・・下がっていなさい」
椿「は、ははっ!」

椿「魔王長さまの命令だ。娘、お前の身柄は私が預かる」
霞「お願い、私はどうなってもいいから、みんなには手を出さないで!」
椿「お前がおとなしく我々と一緒に来ないからこうなるのよ。」
霞「・・・・・・・そうだ、みんな私のせいなんだ・・・」
霞は、菜々子たち友達といつまでも一緒に居たいと思っている。
しかし、それは逆に皆に迷惑をかけてしまうのだ。
しかも、たった今知ったことだが、自分には半分は人間ではなく、魔界人であるという。なら、人間界にいるべきではないのでは・・・
霞の中で、いろんな思いが交錯していた。

椿「まあ、あの人間たちとの追いかけっこも今日までね、魔王長さまの手にかかれば、どんな人間も一撃だわ」
霞「そ、そんな・・・」
今、決断すべきなのか。
自分の母だと名乗るこの女性についていけば、みんなは助かる。
でも・・・でも・・・



四葉が、菜々子たちがいるほうへ歩み寄っていく。
四葉「初めまして、人間たち。私は魔界で魔王長を務めている。私は忙しい身でな、四葉や椿のように気軽に魔界を離れることができない。だから、今日は四葉の身体を借りて人間界に来ている。四葉のこの身体では、私の本当の力の十分の一も出せないが・・・それでも、貴様ら人間たちを二度と立ち上がらせなくするぐらいは簡単にできるぞ」
虎美「魔王長・・・だって?奴らの親玉か・・・」
詩乃「身体を借りている・・・なるほど、そうでしたの。どうりで、見た目は同じでも別人みたいな雰囲気だったわけですわ」
菜々子「えー、なになに、どういうこと?あの人って、いつもの四葉って人じゃないの?」
詩乃「あの方がきちんと説明してくださったでしょ!?菜々子さん、あなた人の話聞いてるんですの!?」
菜々子「うーん、あんまり長い話は覚えらんないよー」
詩乃「あなた本当に高校生ですか!」
虎美「面倒なのであの女はもう魔王長と呼ぶぞ。魔王長の言っていることは本当だ、さっき私は魔王長の攻撃を食らったが、威力は本物だ。私なら何発か耐えてみせるが、菜々子や詩乃がくらったらひとたまりもないぞ」
詩乃「ふん、要は当たらなければいいのですわ。友人を見捨てるほど、私は落ちぶれてはおりませんの」
菜々子「あたしもがんばるよ!ぜったい、霞ちゃんを取り戻すんだ!」
虎美「菜々子、詩乃、しかし・・・」

四葉「無駄口を叩いている暇はないぞ」
四葉の手のひらにバチバチと小さな稲妻を発生させながら、光球が発生する。
虎美「菜々子、詩乃、よけろ!」
四葉の手から光球が放たれ、菜々子の足元めがけて飛ぶ。
菜々子「やーーーん!」
虎美の言葉に反応して、菜々子が横っ飛びに飛んだ直後、菜々子がいた地面に光球が命中する。
ドゴーーーーーン!
大きな爆発がし、あたりに爆煙が舞う。アスファルトで舗装された地面はえぐれ、下の土が見えている。
菜々子「ひえ~」
詩乃「菜々子さん、早くこっちに!」
四葉「遅い」
詩乃「なっ・・・」
ゴッ
一瞬にして接近してきていた四葉に反応できず、詩乃は腹にまともに膝蹴りをくらってしまう。
詩乃「ぐ・・・げふっ」
詩乃は思わず膝をつき、さらに四つんばいになって、胃の中にあるものを全て吐き出した。
四葉「我は飛び道具しか撃たないとは言っていないぞ」
虎美「貴様!よくも詩乃を!」
虎美は四葉の背後から、跳び蹴りを見舞おうとした。
しかし四葉はそれをわずかに上体をそらしただけで避け、着地寸前の虎美を足をすくった。
虎美「ぐっ!?」
着地の衝撃に備えていたはずの足をすくわれ、バランスを崩し、そのまま地面に激突する虎美。
四葉「立て」
四葉は腕を組み、直立不動の姿勢のまま、地面に倒れている虎美を見下ろしている。
虎美「言われずとも・・・!」
素早く起きあがった虎美はダッシュで間合いを詰め、その勢いのまま回し蹴りを見舞った。
虎美(肋骨ぐらい折れるかもしれんが・・・この際手加減はせん!)
ガッ
虎美「うぁっ!?」
虎美の蹴りは四葉の脇腹まで届かなかった。四葉は肘と膝で挟み込むように虎美の足をガードしていた。
肘と膝を使っているため、自身をガードするだけでなく、虎美の足にも痛烈な一撃を与えている。
四葉「その足ではまともに踏ん張れんだろう」
虎美「ま、まだまだ!」
虎美は痛めていない左足で攻撃するため飛び上がろうとするが。
虎美「くっ!」
跳躍するために地面についた右足をさっきの四葉の攻撃で痛めているため、踏ん張りがきかず、跳躍するどころが自らバランスを崩してしまう。
四葉「ここまでだな」
四葉は虎美のふところに飛び込み、肘をみぞおちに叩き込んだ。
虎美「・・・・・・!!」
詩乃に続き、虎美が膝をついた。
四葉「あと一人か」

菜々子「あ、あたしだって・・・」
菜々子が、よく分からない決めポーズらしき構えをしていると。
正面から、四葉が放った光球が襲ってきた。
菜々子はとっさに両手で防ごうとしたが、防ぎきれるはずもなく、光球をまともに食らい、吹き飛んでしまう。
四葉「二度は外さん」

苦しげに呻く虎美を足元に、四葉が片手を菜々子が吹き飛んだ方向へ突き出したポーズで立っていた。


椿「すごーーーい!魔王長さま、あっという間でしたわ!」

四葉「無駄な時間をとってしまったな。さあ、行こうか霞。」
霞「み、みんな・・・」
魔王長の数回の攻撃で、ほとんど身動きできないぐらいダメージを負った菜々子・詩乃・虎美の3人。
みんな、私のために・・・
そう思うと、霞の目から涙がこぼれた。
自分には、母と名乗る魔王長に対抗できるほどの、腕力も、知恵も、武器も、なにもない。
自分に出来ることはたったひとつ、おとなしく、魔界についていくことだ。
菜々子ちゃん、詩乃さん、虎美さん、みんな・・・

・・・・・・さようなら。

霞は、心の中で友人たちに別れを告げた。
四葉「どうした、霞。まだ、人間界に残るとか言うのではあるまいな?」
霞「いえ・・・一緒に・・・行きます・・・」
四葉「そうだ、それが霞にとって一番いい選択肢だ」

菜々子「霞ちゃん、行っちゃだめ!!」
霞「な、菜々子ちゃん!?」
四葉「なに、我を攻撃を食らってまだ立ち上がるだと・・・?」

菜々子「そんな人たちの言うこときくことないよ、その人たち、悪い人なんでしょ・・・だいじょうぶ、あたしが、霞ちゃんを、助けるから・・・」
菜々子は腹を中心に大きく焼け焦げた跡がついている。片手でお腹を押さえ、フラフラした足取りで、顔を苦痛に歪めながら、それでも霞に向かって微笑みかけ、ゆっくりと、霞たちのほうへ向かって歩いている。
霞「菜々子ちゃん!菜々子ちゃん、すごいケガしてるじゃない!菜々子ちゃん、もうじっとしてて・・・私のことはもういいから・・・」
菜々子「ともだち、見捨てるなんて、出来ないよ・・・またみんなで、一緒に遊びに行こうよ、あ、その前に、中間試験があるよね、あたしバカだから、あんまり勉強してないんだ、霞ちゃん、また勉強教えてくれたら嬉しいな、それと、霞ちゃんにはピンクの人になってもらうって、決めてるから・・・」
霞「菜々子ちゃん・・・もういい、もういいよ、私のことなんか!」

詩乃「チャランポランな菜々子さんにしては、いいこと言うじゃありませんか・・・わたくしだって、霞さんを見捨てるつもりはありませんことよ」
虎美「私もだ・・・霞、お前をどこにも行かせやしない!」

霞「詩乃さん、虎美さん・・・」
四葉「人間というのは、どうしてこうあきらめが悪いのだろうな。我が人間を殺しても何のメリットもないのだが・・・邪魔するのなら仕方あるまい」
がっ。
霞が、四葉の左の手首を掴む。
四葉「む?どうした、霞」
霞「私・・・やっぱり魔界へは行きません・・・」
四葉「ほう・・・」
霞「私も・・・私も戦う・・・みんなが私のために傷ついているのに、私ひとりだけ助かるなんて・・・そんなこと出来ない!」
四葉「その心意気は立派だ、成長したな、霞。しかし、霞の力では到底、我には及ばんぞ?」
霞「それでもいい、みんなを見捨てるより、遙かにマシだわ!」
四葉「・・・・・・・・・・・霞、お前へのお仕置きは後でするとして・・・まずはあの人間たちを片付けておくか」
霞「や、やめなさい!わ、私だって本気よ!」
霞は四葉の腕にしがみついていたが、四葉が腕を一振りしただけで簡単にふりほどかれてしまう。
霞「きゃあっ」
四葉「おとなしくしていろ。すぐに片づく」
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by irekawari | 2007-05-28 07:23 | 女同士入れ替わり