白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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委員長がメイドに着替えたら

委員長がメイドに着替えたら






ここは県立聖林高校。
とある平日の放課後の、とある一年生の教室にて。

智代「ちょっと三希さん、今日も掃除サボる気なん!?」
みのり「あははっ、委員長、ごめんねー、あたし今日ちょっとどうしても用事あるんだー」

今まさにカバンを持って教室を出ていこうとしているのは、三希みのり。
明るく元気で、さらにサバサバした性格で誰にでも気さくに話しかけるので、クラス内の男女共に人気が高く、クラスのムードメーカー兼、中心的存在になっている。髪はロングで、色はやや茶色がかっている。生まれつきこういう色なので、別に染めているわけではない。頭に細めの大きな赤いリボンをつけているのが彼女のトレードマークになっている。顔も普通に可愛く、サバサバした明るい性格のため、男子からたまに告白されたりすることもあるようだが、今は特に誰か特定の男子と付き合っている様子はない。

その三希みのりを引き留めようと、腰に手を当てた姿勢で大きな声を出しているのは、仁科智代。
この1年F組のクラス委員長である。1学期に続き、2学期も委員長を務めている。
性格はひたすら生真面目。そのため友人もほとんどいなくて、クラス内で孤立しがちだったのだが、とあることをきっかけに、最近ではクラスメイトとも普通に交流するようになっている。
智代はみのりと同じく髪は背中ぐらいまであるのだが、いつもは一本の三つ編みにしている。
視力が悪いため、黒縁の眼鏡をかけている。この眼鏡姿が、彼女の真面目そうな雰囲気をさらに強めている。
胸はBカップと、普通サイズぐらい。
セーラー服のスカートは長めで、膝下10センチほど。
智代もまた花の女子高生ではあるのだが、彼女は今のところとりあえず異性に興味はなく、また逆に、男子から告白されたこともない。とりあえず今は、大学進学に備えて目下勉強に励んでいるところである。





智代「あかんて。クラス委員長として、これ以上三希さんのサボりを見過ごすわけには・・・」
みのり「あーそれより委員長に、ちょっとお願いがあるんだ!こっち来て!」
智代「み、三希さん、どこ連れていくん!?」
みのりは智代の腕をしっかり掴み、いきなり廊下を走り出した。腕をしっかり掴まれているため、智代もついていかざるをえない。
智代はバランスを崩して倒れそうになるのをなんとかこらえ、仕方なく、みのりについていくため、一緒に走り出した。


みのりは智代を、人気のない女子トイレに連れてきた。
みのり「んー、ここなら誰もいないかな」
智代「はぁー、はぁー、ちょっとうち、息が・・・」
みのり「んー、もー、委員長、ちょっと体力無さ過ぎだよ?」
智代「三希さんが元気ありすぎるだけや!それより、はよ教室戻って掃除を・・・」
みのり「掃除はもういいから、ちょっとお願いがあるの」
智代「ええことない!だいたい、三希さんは普段から・・・」
みのり「ああもう!時間ないから、さっさとやっちゃうよ?委員長、ちょっとごめんね!」
そう言うと、三希みのりは委員長の顔を両手で挟むように掴んだ。
智代「み、三希さん何を・・・んっ」
次の瞬間、みのりは自分の唇を委員長の唇に重ねていた。



みのり「ぷはっ!三希さん、いきなり何するん・・・って、ええ!?」
みのりは智代から唇を離すと、目の前の智代を見て目を見開き、驚きの声を上げた。
みのり「ななななななな、な、なんでうちが目の前におるん!?」
智代「あはは、委員長、びっくりした?」
智代が、みのりに顔を掴まれたまま、朗らかに笑った。




みのり「い、入れ替わった!?って、うちと三希さんが!?ほんまに!?」
智代「本当もなにも、実際入れ替わってるでしょ?ほらほら、鏡見てみて」
智代はみのりの身体をつかんで、ムリヤリ洗面台の鏡のほうを向けさせた。
みのり「ほ、ほんまや・・・う、うち、三希さんの顔になっとる・・・ってことは身体も!?」
みのりは自分の顔をベタベタ触った後、次に自分の胸をぎゅっと掴んでみた。
みのり「胸が大きゅうなっとる、み、三希さんの胸や・・・」
智代「あっはは、胸大きくても、あんまりいいことないよ?肩凝るかもしれないけど、それもすぐ慣れるから♪」


智代「あのね!今日あたしどうしても外せない用事があるんだけど、今日、あたしが働いているバイト先も、人数少ないみたいでどうしても外せないんだー。で、委員長、あたしの代わりにあたしになって、バイト先のほう行ってくんない?」
智代は早口で一気にまくし立てた。
みのり「ええ!?バイトって、いきなりそんなこと言われても・・・」
智代「あたしとある喫茶店で、ウエイトレス・・・みたいなことやってるんだけど、委員長、人前で大きな声でしゃべったりできるし、記憶力もいいから、大丈夫だと思うんだー」
みのり「大丈夫てそんな、勝手に決められても・・・」
智代「だーいじょーぶ、委員長なら楽勝だって!あ、この埋め合わせはちゃんとするから!今度食事でも奢るよ!そんじゃこれ、店までの地図。その紙にも書いているけど、涼子って名前の先輩にひととおりの事情話してるから、仕事のこととか、分からないことあったらその先輩に聞いて!店には17時までに行ってね!20時すぎには、あたしも店まで迎えにいくから!それじゃあ委員長、頼んだよー♪」
智代はみのりに、「バイト先」とやらまでの地図とその他注意書きが書かれた紙を握らせ、以上の内容を早口で一気にまくし立てた後、気がついたらもうダッシュで女子トイレから出て行くところだった。
みのり「ちょ、ちょっと三希さんーーーー!!??」
みのりが慌てて女子トイレから出て、トイレの入口から顔を出して廊下を見ると、遙か彼方の廊下の角を、凄い勢いで曲がりきらんとしている、「自分の」後ろ姿が見えた。
みのり「三希さーーーん、廊下は走ったらあかんでぇーーーー!!」
みのりは大声で、もう姿の見えなくなったクラスメイトに向かって、注意の叫び声をあげた。
たとえ身体が入れ替わっても、委員長は真面目だった。





ガタンゴトン。
ガタンゴトン。
仁科智代は、いや三希みのりは、電車に揺られ、騒がしくも元気なクラスメイトから頼まれた「バイト先」に向かっていた。
みのり「はぁ、なんでうちがこんな目に」
電車のシートに座りながら、みのりは思わず溜息をついた。
店には17時までに行かなければいけないらしいので、みのりは智代がダッシュで立ち去った後、自分もすぐ学校を後にし、学校の最寄りの駅から電車に乗って、その目的の店まで向かっている。
みのり「『カフェ花音(カノン)』かぁ、喫茶店でウエイトレスなんて、うち、自信ないわぁ」
みのりは智代から渡された、店までの地図を見ながら、また溜息をついた。
地図には店の名前も書かれていて、『カフェ花音(カノン)』と書かれていた。
みのりは・・・仁科智代はウエイトレスどころか、バイト自体したことがなかった。
みのりや智代が通っている聖林高校は別にバイトを禁止していたりはしないが、智代は、放課後や休日は全部勉強に当てたかったし、そもそも、バイトしたいと思ったことすらなかった。

みのり「はっ、それにうち、こんなしゃべりやから・・・すぐに、周りの人に三希さんやないってバレるんとちがうんかな?三希さん、そんなこと言よらんかったし、どないするつもりなんやろ」
みのりは自分が関西弁であることで、周りに入れ替わりがバレないかを心配していた。
みのり「はぁ、いまさら三希さんと連絡もとれんし、なるようにしかないやろ」
こうなってしまった以上、なるようにしかならない、とみのりはすっかり諦め、とりあえず店についてから考えようと決めた。

みのり「それにしても三希さん・・・スカート短すぎへん!?う、うち、恥ずかしいわ・・・」
聖林高校は公立だが、服装に関してはあまり厳しくなかった。
なので、女子の中には、スカートをかなり短くしている者もいた。
三希みのりもその一人である。
実際、明るく快活で、さらにいえばプロポーションも良い三希みのりにミニスカートはかなり似合っていた。智代も、短めのスカートのみのりを見て、普通に可愛い、と思っていた。
だが。
自分がみのりの身体になって、自分がミニスカートを履く羽目になると、また別問題だ。
電車に乗ってシートに座ってからずっと、周りの男性客から太ももあたりを見られている気がする。
みのりは膝の上にカバンを置いて、最大限ガードしているのだが、そもそもスカート自体が短いため、どうしてもある程度太ももを晒してしまう。
みのり「は、はよ駅着いて・・・」
みのりは電車に乗っている間、ずっと顔真っ赤にしながらうつむいていた。



恥ずかしい思いに耐え、みのりはやっと目的の駅で電車から降りた。
駅からバイト先の店まではわりと近く、道も分かりやすかったので、すぐに目的の店に辿り着くことが出来た。
みのり「ここが『カフェ花音(カノン)』・・・」
小さく『カフェ花音』と書かれた看板が掲げられたその店は、質素な外観で、落ち着いた雰囲気が感じられた。
店には裏口があるらしいのだが、みのりがパッとあたりを見回してみても、裏口がどこかよく分からない。
みのり「しゃーない、正面から入るしかなさそうやな」
バイトじゃなくとも、みのりは・・・仁科智代は、そもそもこういう喫茶店にすらほとんど入ったことがなかった。
ちょっと緊張しながら、入口のドアを開く。
みのり「し、失礼します・・・」
みのりが恐る恐る中に入ると。


涼子「お帰りなさいませ、お嬢様!!」
元気な声で、一人の女性がみのりを出迎えた。
みのり「お、お帰りなさいませ?」
まずみのりは、奇妙な挨拶を耳にした。
そしてその次に。
みのりを出迎えた女性は、紺色の長袖、長いスカートのワンピースを身につけ、頭にはフリルのついた白いヘッドドレス、さらに肩から胸、腰にかけても、同じようにフリルのついた白いエプロンを紺のワンピースの上から着用していた。
その女性の服装は、みのりの、仁科智代のこれまで生きてきて得た全ての情報に照らし合わせてみると。
メイド、の服装だった。
そしてメイド+喫茶店で、すぐに1つの単語が浮かんでくる。
みのり「めっ、めっ、メイド喫茶ぁーーーーーーっっっ!!??」










後書き。

仁科智代は、名前と関西弁でバレバレだと思いますが(汗)、ゲームの「To Heart」の「保科智子」を参考にしています。

メイド喫茶の店名は、神戸に実際にあるメイド喫茶『カフェレストラン 神戸KANON』を参考にしています。

去年の12月に思いついた話で、元々は「私の身体を返して!」で書こうと思っていた話。

自分の書く話で、関西弁キャラを登場させるのは初だったりします。私自身、関東か関西か、でいえば関西のほうに住んでいるので、たぶん関西弁は書けるだろうと、多少は自信を持って書いてみたのですが、いかがでしょうか。エセ関西弁になっていないか、少々不安です(汗)。
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by irekawari | 2007-04-14 23:54 | 女同士入れ替わり