白雪姫「女同士入れ替わりと、女同士の憑依が好きです。


by irekawari
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月刊「COMIC REX」2006年12月号 五十嵐嵐先生の「オレの彼女はサラリーマン」

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月刊「COMIC REX」2006年12月号に掲載された、五十嵐嵐(いがらし らん)先生の「オレの彼女はサラリーマン」の感想。


この作品が入れ替わりである、というのは
『入れ替わりマニアックス』様のサイトを見て知りました。




あらすじ

志賀・F・ヒジリと橘佳乃は恋人同士。
しかし、ヒジリと佳乃の初デートの日、ヒジリの前に現れたのは、バーコートハゲ頭にメガネという、典型的サラリーマン風オヤジであった。そのオヤジは自分は橘佳乃であるという。デートの待ち合わせ場所に来る途中、サラリーマン風オヤジとぶつかった拍子に身体が入れ替わるが、デートに間に合うことを優先させるため、入れ替わりを気にせずその場を離れ、ヒジリに会うためここまで来た。
自分とのデートのため、という佳乃の思いを知ったヒジリは、そのオヤジが佳乃本人であることを確信する。
ひとまずヒジリの家にかくまってもらう佳乃。オヤジの身体を見てみると、筋肉ムキムキで、どうも普通のオヤジではない。
そこへ現れる、謎の覆面男の集団。覆面男はオヤジの姿の佳乃をさらっていってしまう。
一ヶ月後、佳乃の行方を捜していたヒジリは、とある雑誌のグラビアに「女の」佳乃の写真が載っているのを発見する。そのモデルが所属している事務所を訪ねると、そこに佳乃はいた。
佳乃の身体を借りているオヤジは、「オヤジ戦隊サラリーブルー」で、悪事を行う組織と日々戦っているらしい。秘密組織の悪事を暴くため組織に潜入、そして謎の薬を奪って逃走していた。佳乃とぶつかったとき、その薬が発動してしまったのだ。オヤジは、顔を売って自身の存在を知らせるために、グラビアの仕事をしていたらしい。
ふと、もし自分たちが元に戻れなかったらどうするか、とヒジリに問うオヤジ。ヒジリの答えは決まっていた。
「橘がどんな外見でも、オレの気持ちは変わらない!」
一方、オヤジの姿の佳乃は秘密組織に捕らえられていた。覆面男達は、イケメンと入れ替わってモテるため、入れ替わりの薬を開発していた。佳乃を痛めつける覆面、そこへヒジリとオヤジが乗り込んできた。
オヤジの姿になった佳乃を必死で守るヒジリ。佳乃も、ヒジリのその思いに応えるべく奮戦。二人のラブラブパワーで、ついに覆面男達を倒してしまう。
入れ替わっている間、グラビアの仕事をするための運動でウエストが2~3センチ細くなったという、佳乃の姿のオヤジ。ウエストが細くなったことに感謝した佳乃は、自分の身体に感激の体当たり。そのショックで、二人は元に戻った。
悪の組織は壊滅、世界にも一組のバカップルにも平和が戻った。




というお話。

とにかく、ヒジリと佳乃のバカップルの、揺るぎない愛が見ていてとても気持ちいい作品。
普通、自分の可愛い彼女がバーコードハゲのオヤジと入れ替わったら、彼氏のほうはちょっと・・・いや、かなり動揺すると思います。最悪、別れたいと言い出すかもしれません。
しかしこの作品のヒジリと佳乃は、入れ替わりという異常事態でも、お互い少しも動揺しません。ヒジリは、オヤジの外見の佳乃をすぐに彼女だと確信したし、たとえオヤジの外見であっても、暴力をふるわれそうになれば、身体を張って守る。
佳乃は、オヤジの身体になっても、今まで通りの感じで振る舞うので、オヤジの身体を嫌がる、ということは全くありません。男女が入れ替わった場合、男になった女は、普通かなり嫌がるし、その嫌がる様が、みていて興奮を呼び起こすものなので、全く嫌がる様子がないのは物足りないといえば物足りないですが、そういう「入れ替わりもので外せない、お約束のシチュエーション」を省いてでも、ヒジリと佳乃のラブラブっぷりに重点を置いて書かれているので、その徹底っぷりは、個人的にかなり好印象です。

あれやこれやとたくさん詰め込んで散漫になってしまうよりは、1つテーマを決めてそれをじっくり描写してくれたほうがよいです。

ヒジリが佳乃がどんな外見になっても無条件に信じられるのは、自分がけっこう派手な外見で、しかも見た目かなりワル&不良に見えてしまって、自分が外見で苦労しているため、自分を外見で判断せず、中身を見てくれた佳乃に、感謝しているから。
なので、ヒジリも、佳乃がどんな外見になっても、変わらず愛し続けられる。
こういう風に、「外見を気にしない」ことについても、かなり筋の通った理由づけがされているので、そのへんも安心して読める点です。

真面目一辺倒でシリアスな場面だけでなく、ところどころにあるギャグシーンも、「明るい」雰囲気作りの要素の1つになっています。
佳乃はオヤジ姿になっても可愛らしいし、ヒジリは、彼女がどんな姿になっても彼女を愛することを誓い、彼女を守る、その姿がひたすらカッコイイです。

入れ替わりのツボを刺激される要素は少なめですが、ヒジリと佳乃の揺るぎない愛が、読んでいて非常に気持ちのいいものになっていて、サラリと軽く読めて読後感もよいです。入れ替わりもの・・・というよりは、恋愛ものとしてかなりお勧めの作品です。
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by irekawari | 2007-04-11 23:52 | 入れ替わり作品の紹介・レビュー